ソロとデュオで探究するモーツァルトの魅力
モーツァルトのピアノ・ソナタの全曲公演・録音、そしてたゆまぬ様式研究から、昨今ではすっかりモーツァルトのエキスパートとしても認知される仲道郁代が、第一生命ホールの《音楽のある週末》シリーズ第18回・第19回に登場する。
1回目は『ヴァイオリンと奏でるメロディの哀しみ』と題し、モーツァルトの残した数少ない短調の作品に着目する。実力派の人気ヴァイオリニスト川久保賜紀との共演で、ヴァイオリン・ソナタも披露されるというのだから実に豪華だ。
2回目は『フォルテピアノと現代ピアノの聴き比べ』。現代ピアノと並んで、仲道が所有する1790年頃のシュタイン製楽器のレプリカがお目見えする。モーツァルトが演奏していた時代のピアノ、当時の奏法などの紹介とともに「きらきら星変奏曲」や「トルコ行進曲」が演奏される。年代ばかりか仕組みも音色もまったく異なる2台の楽器を行き来して、仲道が巧みにあぶりだすモーツァルトの魅力にたっぷり浸れるひと時だ。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2014年5月号から)
第18回 ヴァイオリンと奏でるメロディの哀しみ ★5月18日(日)
第19回 フォルテピアノと現代ピアノの聴き比べ ★7月5日(土)
会場:第一生命ホール
問:トリトン・アーツ・ネットワーク・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net