第26回宮崎国際音楽祭 オンライン記者懇談会

 7月31日(土)~8月15日(日)の16日間、宮崎県のメディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)を中心に開催される第26回宮崎国際音楽祭の記者懇談会が、4月27日オンラインで行われた。ヴァイオリニストで音楽監督を務める徳永二男、総監督の佐藤寿美らが出席した。

 テーマは「真夏の祭典 天地(あめつち)の恵みに祈りを込めて」。例年春に行われていたが、今年は新型コロナウイルスの影響で初めて夏の開催となった。5つのメインプログラム、同じく5つのスペシャルプログラム、サテライト公演や子どものための音楽会など合計で15の公演が予定されている。メインプログラムでは、世界的なヴァイオリニスト ワディム・レーピン、そして彼の妻でボリショイ・バレエ団のプリンシパルを務めるスヴェトラーナ・ザハロワをロシアから招き、同音楽祭としては初めてクラシックとバレエのコラボレーションが実現する。また、NHK 大河ドラマ「青天を衝け」の大河紀行の演奏が話題のバンドネオン奏者 三浦一馬が、ピアソラ生誕100周年記念企画に登場する。また、同音楽祭ではおなじみとなった日本を代表するヴァイオリニストの諏訪内晶子や、三浦文彰&辻井伸行のデュオなど人気と実力を兼ね備えた顔ぶれが並ぶ。

総監督:佐藤寿美
音楽監督:徳永二男

 総監督の佐藤は、音楽祭に向けての希望を次のように語った。

 「昨年は25回目の節目ということで準備をしておりましたが、残念ながら中止ということになってしまいました。11月に予定していたコンサートの一部、オーケストラの4公演を秋の音楽祭特別公演という形で実施いたしました。その時にとても多くのお客さまから喜びの声をいただいて、たくさんの方が音楽を聴くことにどれほど強い望みを抱いているのかを感じることが出来ました。そういう方達の気持ちにお応えするためにも、今年の音楽祭の準備を進めています。新型コロナの感染状況を少しでも丁寧に見極め、それに対応する取り組みを十分にしていくために会期を5月から8月へ変更しました。お客様に万全な形で座席を用意して、本当に細心の注意を払い、安心してお楽しみいただけるよう頑張ってまいります」

 また、第一回から参加している音楽監督の徳永は、次のように振り返る。

 「最初は、アイザック・スターンさんにいらっしゃっていただき、宮崎国際室内楽音楽祭ということで室内楽を中心に始まりました。スターンさんと並んで一緒に演奏させていただき、目をつぶるとその情景がいつでも出てくるようです。世界最高級の音楽家との共演は、緊張し興奮し、本当に忘れられない経験をたくさんさせていただきました」

 東京、大阪をはじめとした大都市圏を中心に、予断を許さない状況下での記者会見。まだ会期まで時間はあるとはいえ、音楽家やスタッフは祈る気持ちだろう。歴史ある音楽祭を無事に開催することでき、多くのファンが安心して音楽のある時間を過ごせるよう願いたい。

第26回宮崎国際音楽祭
http://www.mmfes.jp/2021/