後期ロマン派の残照に輝く名曲を
今回のプログラムはマーラーとR.シュトラウス。ドイツ歌曲の爛熟が味わえる、後期ロマン派の残照に輝く美味しいコンビだ。曲目は、シュトラウスが青年期から30歳代半ばまでに作曲した歌曲の中から12曲と、マーラーの「子供の魔法の角笛」からの8曲。以前のインタビューで藤村は、「プログラムを組むのに毎回1年かけているので(リサイタルは)すべてが聴きどころ」と語っている。熟考のプログラムから何を感じ取るか。会場に足を運んだ聴き手だけに与えられる特権だ。
文:宮本 明
(ぶらあぼ2014年3月号から)
★3月25日(火)・静岡音楽館AOI
問:静岡音楽館AOI 054-251-2200
http://www.aoi.shizuoka-city.or.jp