【CD】モーツァルト:クラヴィーアとヴァイオリンのための作品全集/小林道夫&桐山建志

 鍵盤楽器奏者、室内楽奏者、指揮者として日本の音楽界を牽引し続ける小林道夫がバロック、モダンの両方の分野で活躍するヴァイオリニストである桐山建志とタッグを組み、2014~15年にかけてモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会(全8回)を開催。本盤はそのライブ録音である。8枚組という大ボリュームだが、色鮮やかに展開するモーツァルトの世界はどんどん次を聴きたくなるはずだ。桐山は伸びやかな音色でモーツァルトならではの生き生きとした歌を紡ぎ、小林はその歌に溶け合い、時には軽やかにリード。常に“対話”を楽しむ演奏は、聴いていると思わず笑顔になってしまう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2021年2月号より)

【information】
CD『モーツァルト:クラヴィーアとヴァイオリンのための作品全集/小林道夫&桐山建志』

モーツァルト:ソナタ ハ長調 K.6、同ト長調 K.301、同変ロ長調 K.378、同ヘ長調 K.547、アンダンテとフーガ K.402(M.
シュタドラー補筆)、「羊飼いの娘セリメーヌ」による12の変奏曲 K.359 他

小林道夫(チェンバロ/フォルテピアノ)
桐山建志(ヴァイオリン)

コジマ録音
収録:2014年5月・12月&2015年4月・11月、愛知県立芸術大学 室内楽ホール(ライブ)
LMCD-2108~2115(8枚組) ¥8800+税