ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020の記者会見が2月18日、東京国際フォーラムで行われた。16回目の開催となる今回のテーマは生誕250年を迎えた“Beethoven-ベートーヴェン”。5月1日(金)の前夜祭で幕を開け、5月2日(土)〜4日(月・祝)を本期間とし、東京国際フォーラムを中心とした大手町・丸の内・有楽町エリアで約325公演(うち有料公演は126公演)が行われる。
(2020.2/18 東京国際フォーラム Photo:M.Suzuki/Tokyo MDE)
注目は、2年ぶりに復活する前夜祭とファイナルコンサートの「みんなで第九」。前夜祭は、スペシャル ガラ・コンサート「ベートーヴェン・ピアノナイト」と銘打ち、ホールAで6人のピアニストが登場し、オープニングを彩る。また、地上広場でのネオ屋台村スーパークラシック「ベートーヴェン・ナイトフェス」ではアルコール片手に、無料でサクソフォンやアコーディオンのライヴ演奏を楽しめる。一方のファイナルコンサートは2014年の前夜祭で行われた「みんなで第九」。LFJ史上最大規模の聴衆参加型プログラムとなるこの公演では、井上道義の指揮のもと5,000人が「第九」を歌うという。
プログラム全体を見渡すと、交響曲、協奏曲、ピアノ・ソナタの全曲を3日間で聴くことができ、ピアノ協奏曲第0番やヴァイオリン協奏曲のピアノ編曲版などアニヴァーサリーイヤーならではの珍しい作品も盛り込まれている。また、交響曲第3番「英雄」とコールドプレイの名曲を融合させた作品や、「第九」の終楽章をリスト、ワーグナー、カルクブレンナーの3人がピアノと合唱にアレンジした作品の聴き比べ公演など、編曲ものも充実している。
アーティストはLFJおなじみのオーギュスタン・デュメイ(ヴァイオリン)、アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ)、ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)、ラルス・フォークト(ピアノ)といった世界的名手をはじめ、若手人気ピアニスト藤田真央が初出演することも注目だ。
LFJアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンは、次のようにコメントした。「1827年にベートーヴェンが亡くなってから現代まで、彼の作品が演奏されなくなったことは一度もない。19世紀にもベートーヴェンの曲を編曲した作品がおよそ6,000点もあった。そして、21世紀初頭においても現代の作曲家を魅了し続けている。今年のLFJはベートーヴェンの音楽を旅する信じられないような経験になるでしょう」
また、会見の最後にはLFJアンバサダー2020に就任したふかわりょうが登場し、フランス・ナントでのLFJの興奮と、自らもDJロケットマンとして出演する東京公演への期待を語った。
ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020
[前夜祭]2020.5/1(金)
[本期間]2020.5/2(土)〜5/4(月・祝)
東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町、京橋、銀座、日本橋、日比谷
https://www.lfj.jp