「フェスタサマーミューザKAWASAKI 2019」ラインナップを発表!

懐かしの『サンダーバード』からブルックナーの壮大なシンフォニーまで
今年もオーケストラファン垂涎の内容

 首都圏のオーケストラが集結し、独自のプログラムでクラシック音楽ファンを楽しませてくれる夏の川崎の風物詩「フェスタサマーミューザKAWASAKI」が、今年も7月27日から8月12日にかけて開催される。今回で15回目、主会場となるミューザ川崎シンフォニーホールも開館15年目ということで“2つのアニバーサリー”が重なり、例年にも増して内容の濃いフェスティバルとなる。
 3月27日に記者発表会が行われ、福田紀彦(川崎市長)、秋山和慶(指揮、ミューザ川崎シンフォニーホール チーフアドバイザー)、松居直美(オルガニスト、同ホール・アドバイザー)、小川典子(ピアニスト、同ホール・アドバイザー)、名倉真紀(日本オーケストラ連盟)、大野順二(東京交響楽団 専務理事・楽団長)の6人が登壇した。
(2019.3/27 ミューザ川崎シンフォニーホール Photo:T.Shiroma/Tokyo MDE)

左より秋山和慶、小川典子、福田紀彦、松居直美、名倉真紀、大野順二

 最初に福田市長の挨拶。「2005年からスタートしたフェスティバルも記念すべき15回目を迎えた。東京交響楽団と神奈川フィルハーモニー管弦楽団による、『出張サマーミューザ@しんゆり!』や、ジャズなどバラエティに富んだ内容で特別な17日間となる。クラシックの初心者やコアなオーケストラファンなど、多くの人に楽しんでもらえる内容」と述べた。

 続いて名倉は本フェスティバルについてこう語った。
「15年も続いていることの素晴らしさを嚙みしめたい。この『サマーフェスタ』の特徴は、オーケストラのプログラムの多彩さと豊富な点にあると思う。パワーアップしたフェスティバルを楽しんでほしい」

 第1回から「サマーフェスタ」に出演してきた秋山も感慨深く次のようにコメントした。
「オープニングコンサートを振ってからあっという間の15年間だった。今回は首都圏のオーケストラだけでなく、仙台フィルハーモニー管弦楽団にも来てもらう。多くの人に聴いてほしい」

ミューザ川崎シンフォニーホール 内観
C)堀田正矩

 この後、山本浩(ミューザ川崎シンフォニーホール 事業課長)より各オーケストラと指演者、演目の紹介。「『サマーフェスタ』は毎回とくにテーマ性を掲げることなく、オーケストラと指揮者それぞれの特徴を打ち出していくが、昼はファミリー層やシニア層が楽しめる作品、夜は各オケの定期会員の方たちにも満足してもらえる、しっかりとした楽曲を演奏する」とのこと。偶然にも「ロシアの作品が多く取り上げられている」ラインナップとなった。以下、ミューザ川崎シンフォニーホールに登場するプロ・オケと指揮者、主な演目。
  
 開幕を告げるのはホスト・オーケストラを務める東京交響楽団による、1960年代の人気特撮番組『サンダーバード』の音楽とリゲティのピアノ協奏曲(ソロ:タマラ・ステファノヴィッチ)、ベートーヴェンの交響曲第1番をジョナサン・ノットの指揮で(7/27)。フィナーレは尾高忠明の指揮により、シューマンのピアノ協奏曲(ソロ:ジャン・チャクムル)とショスタコーヴィチの交響曲第5番「革命」(8/12)。チャクムルは昨年行われた浜松国際ピアノコンクールの覇者。同コンクールの審査委員長を務める小川典子は「コンクール優勝後、国際的に名声が高まった。シューマンのピアノ協奏曲は彼にぴったりなので嬉しい」と期待を寄せる。
 その小川は、ラフマニノフのピアノ協奏曲を上岡敏之&新日本フィルハーモニー交響楽団と共演する。カップリングはプロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲(抜粋)(7/28)。
 東京都交響楽団はアラン・ギルバートの指揮でヴォルフの「イタリア風セレナーデ」とレスピーギの「ローマの松」などイタリアン・プロ(7/29)。

左より:ジョナサン・ノット、尾高忠明 C)Martin Richardson、上岡敏之 C)武藤 章、小川典子 C)武藤 章、アラン・ギルバート C)T.Tairadate

 川瀬賢太郎率いる神奈川フィルハーモニー管弦楽団はギターの渡辺香津美を迎えてロドリーゴの「アランフェス協奏曲」、ファリャの「三角帽子」組曲(抜粋)ほかで、スペイン・プロを(7/30)。
 読売日本交響楽団はブルックナーの交響曲第8番(ノヴァーク版)、指揮は井上道義(7/31)。
 NHK交響楽団は原田慶太楼のタクトでヴェルディ、ガーシュウィン、ボロディン、ブラームスなど“音楽の世界ツアー”。「ラプソディ・イン・ブルー」の独奏は反田恭平(8/3)。
 今年から地方のオーケストラも参加することになり、その第一弾として仙台フィルが登場。高関健指揮でチャイコフスキーの交響曲第4番とヴァイオリン協奏曲ほかで首都圏のファンにアピール。独奏は郷古廉(8/4)。
 藤岡幸夫と東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団は今年没後30年の芥川也寸志の交響曲第1番とドヴォルザークのチェロ協奏曲などを披露。ソロはジョヴァンニ・ソッリマ(8/6)。
 日本フィルハーモニー交響楽団は小林研一郎指揮でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とベートーヴェンの交響曲第7番。ソロは藤田真央(8/7)。
 東京フィルハーモニー交響楽団はダン・エッティンガー指揮で、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」とモーツァルトのフルート協奏曲ほかを。独奏は高木綾子(8/11)。

上段左より:川瀬賢太郎 C)青柳聡、原田慶太楼 C)Claudia Hershner、井上道義 C)高木ゆりこ、高関 健 C)Masahide_Sato
下段左より:藤岡幸夫 C)Shin_Yamagishi、小林研一郎 C)Hikaru.☆、ダン・エッティンガー C)Hans Joerg Michel

 この他にも、洗足学園音楽大学(8/1)と昭和音楽大学(8/9)2つの音大オケによる演奏、大西順子トリオによる「サマーナイト・ジャズ」(8/8)、昨年亡くなったジャズピアニスト佐山雅弘を追悼する作品をプログラムに入れたオルガニストのルドルフ・ルッツによる「真夏のバッハⅣ」(8/10)など多彩な内容となっている。

 なお、ミューザ川崎シンフォニーホールは現在改修工事中で休館の状態だが、7月1日には新装オープンの予定で、今回の「サマーフェスタ」ではリ・オープンしたばかりのホールで演奏を楽しむことができる。また10月5日、6日、開館15年を記念して総勢400人の巨大な編成をとるシェーンベルクの大作「グレの歌」がジョナサン・ノット指揮の東響ほかで演奏されることも発表された。


フェスタサマーミューザKAWASAKI 2019
2019.7/27(土)〜8/12(月) ミューザ川崎シンフォニーホール
※各公演の詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200

ミューザ川崎シンフォニーホール
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/
フェスタサマーミューザKAWASAKI 2019
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/

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