ウィーンの正統的なピアニズムを伝える
ウィーン・ピアニズムの伝統に根差す一方、各国の巨匠たちの薫陶も受け、個性的な響きの世界を構築する実力派ピアニスト、クリストファー・ヒンターフーバー。精力的な演奏活動の一方、ウィーン国立音楽演劇大学ピアノ科主任教授として後進の指導にも力を注ぐ名匠だ。オーストリア南部クラーゲンフルト出身で、ウィーン国立音楽演劇大学で学んだ後、イモラ国際ピアノアカデミーでウラディーミル・アシュケナージらのもと、更なる研鑽を積んだ。ライプツィヒ・バッハ国際コンクールはじめ主要なコンクールで最高位入賞を果たすなど実績を重ね、世界中の檜舞台で活躍している。
日経ミューズサロンのステージでは、ベートーヴェンの第21番「ワルトシュタイン」とシューベルトの第19番、2つのピアノ・ソナタを大枠に。ピアノ独奏版のラヴェル「ラ・ヴァルス」を核に据え、シューベルト「12のドイツ舞曲」からの抜粋を添える。“ウィーンで最も活動的なピアニスト”の紡ぐ魅力的な音色に、身を委ねてみては。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年6月号から)
6/19(月)18:30 日経ホール
問:日経ミューズサロン事務局03-3943-7066
http://www.nikkei-hall.com/