「ギター界の女王」と呼ばれるスペインのグスマンの名曲集。ピアソラ「アディオス・ノニーノ」では、父を亡くした胸の痛みや空しさが、甘い陶酔のような響きの中に浮かび上がる。アルベニス「セビリアの聖体祭」はグスマン編曲の世界初演。スペイン情緒をたっぷりと響かせながら、ギターの華麗な技巧も聴かせる。ヘンデル「私を泣かせて下さい」は美しい。バスを効かせながら、メロディを繊細に紡ぐ。バッハのコラールはしみじみとした味わい。プレトリウスの舞曲は珍しい。初期バロックの簡素なタッチが楽しい。デルガド・ジョパルト「親しき友人たち」はアルバムのタイトルでもある爽やかなアンコール。
文:横原千史
(ぶらあぼ2026年9月号より)
【information】
CD『親しき友人たち/マリア・エステル・グスマン』
ピアソラ(グスマン編):アディオス・ノニーノ/アルベニス(グスマン編):セビリアの聖体祭/J.S.バッハ(グスマン編):コラール「目覚めよと呼ぶ声あり」/ヘンデル(グスマン編):アリア「私を泣かせて下さい」/プレトリウス(J.ウィリアムス編):4つの舞曲/デルガド・ジョパルト:親しき友人たち 他
マリア・エステル・グスマン(ギター)
マイスター・ミュージック
MM-4556 ¥3520(税込)


