N響メンバーも参加! 第7回那須クラシック音楽祭がまもなく開幕

高原の清々しい空気のなかで上質のアンサンブルを味わう

 那須高原の豊かな自然と多くのレジャー施設、温泉に恵まれた栃木県のリゾート地・那須。ここにも充実の音楽祭が根付いている。那須クラシック音楽祭は、この地で「本格的なクラシック音楽が気軽に楽しめる祭典を」との市民の願いで2018年にスタートし、以後着実にグレードアップしつつファンの裾野を広げている。

恒例となったN響メンバーによる室内楽

 第7回となる今年は、オルゴール美術館内に展示された自動演奏ピアノとヴァイオリン(矢野晴子)という珍しい共演で幕を開ける(9/16)。恒例のN響メンバーによる室内楽公演(9/27)にはヴァイオリンの村尾隆人、ヴィオラの中村翔太郎、チェロの藤森亮一、コントラバスの岡本潤が出演。2024年日本音楽コンクール優勝のピアニスト、竹田理琴乃を迎えてブラームスの作品などを披露する。

上段左より:矢野晴子/藤森亮一/竹田理琴乃/フェデリコ・アゴスティーニ
下段左より:花崎薫 ©LeonardoBravo/榊原郁/小柳美奈子/白石光隆

 10月3日のクァルテット公演にはイ・ムジチ合奏団元コンサートマスターのフェデリコ・アゴスティーニが昨年に続いて招かれ、エルデーディ弦楽四重奏団のメンバーである花崎淳生(ヴァイオリン)、桐山建志(ヴィオラ)、花崎薫(チェロ)とともにモーツァルト特集を聴かせる。

フェデリコ・アゴスティーニとエルデ―ディ弦楽四重奏団のメンバーは今年も出演

 最終日(11/29)は「那須第九祭り」と題し、集った合唱メンバーが豪華ソリスト陣とともに榊原徹の指揮で「第九」第4楽章(リスト編曲2台ピアノ版。ピアノ:白石光隆、小柳美奈子)を熱唱。過去6回の本音楽祭を振り返っても最大級の挑戦となる。

 演奏会に先立ち、8月22日と30日には街角での「ストリートミュージック」も用意されている。日常の生活を離れ、澄んだ空気の中で体験する音楽はまた格別だろう。

文:近松博郎

那須クラシック音楽祭ロゴ
第7回那須クラシック音楽祭

◎自動演奏ピアノとヴァイオリン Vol.2
2026.9/16(水)16:00 オルゴール美術館

出演/矢野晴子(ヴァイオリン)

◎N響 秋の室内楽コンサート
9/27(日)15:00 弦楽亭

出演/村尾隆人(ヴァイオリン) 中村翔太郎(ヴィオラ) 藤森亮一(チェロ) 岡本潤(コントラバス) 竹田理琴乃(ピアノ)
曲目/シュテファン・シェーファー:ピアノ五重奏曲「ふくろう」、ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番(コントラバス含む五重奏版)

◎弦楽四重奏コンサート アゴスティーニを迎えて
10/3(土)15:00 弦楽亭

出演/フェデリコ・アゴスティーニ 花崎淳生(以上ヴァイオリン) 桐山建志(ヴィオラ) 花崎薫(チェロ)
曲目/モーツァルト:弦楽四重奏曲第13番 ニ短調 K.173、弦楽四重奏曲第18番 イ長調 K.464(「ハイドン・セット」第5番)、弦楽四重奏曲第20番 ニ長調「ホフマイスター」 K.499

◎那須第九祭り
11/29(日)13:30 那須町文化センター

出演/榊原徹(指揮/語り/ナレーション) 白石光隆 小柳美奈子(以上ピアノ) 室越海希(ソプラノ) 渡辺愛理(メゾソプラノ) 大森怜也(テノール) 松田和輝(バリトン)
曲目/
第一部 踊りとのコラボレーション
 歓喜の歌を身体で表現、生演奏とコラボレーションします。
 かつみバレエスクール/GoodUp DanceCicle/マナイアカラニ
第二部 ベートーヴェン:交響曲第9番 第4楽章「歓喜の歌」【リスト編曲/2台ピアノ版】合唱・ソリスト入り

問:那須クラシック音楽祭0287-76-7268 / info@ncmf.site
https://ncmf.site


近松博郎 Hiroh Chikamatsu

桐朋学園大学院大学教授、昭和音楽大学非常勤講師、立教大学兼任講師。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。博士(音楽学)。専門はドイツのバロックを中心とする西洋音楽史。各種公演のプログラム・ノートのほか、音楽情報誌等への寄稿を通じて、音楽を広める活動にも尽力している。