
「赤毛の司祭」と呼ばれたヴィヴァルディは、作曲家であると同時に当代屈指のヴァイオリンの名手だった。自然の情景を鮮やかに描きつつも、技巧と即興的な才気で聴衆を圧倒するヴィルトゥオーゾの精神は「四季」にも力強く脈打っている。
その精神を300年後の現在によみがえらせるのが、ヤノシュカ三兄弟とその義兄弟からなるヤノシュカアンサンブル。二挺のヴァイオリン、ピアノ、コントラバスという編成で、ウィーン・フィルで活躍したメンバーも含む折り紙付きの実力派だ。クラシックを土台にジャズや民族音楽、ポップス、即興を自在に交錯させる。今回披露する「四季」では原曲に新たなパッセージを織り込み、タンゴやフラメンコ、バルカン音楽すら飛び出す。
これは単なるアレンジではない。もしヴィヴァルディが現代に生き、腕自慢の仲間たちと演奏したら——そんな想像さえ誘う、ヴィヴァルディのヴィルトゥオーゾ精神をグローバルにアップデートした「四季」なのである。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2026年10月号より)
ヤノシュカアンサンブル-狂乱の「四季」
2026.10/1(木)19:00 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(完売)
10/3(土)14:00 京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ(完売)
問 プロアルテムジケ03-3943-6677
https://www.proarte.jp
他公演
9/27(日) 福島/ふくしん夢の音楽堂(024-531-6221)
