
フィギュアスケートのペアもそうだけれど、ピアノデュオも実際に演奏しているふたりでないと分からない様々な音の合わせ方があるそうだ。「特にアイ・コンタクトは重要ですが、お互いの身体の動きを見たり、呼吸を感じたりするのも大事です」と一度、児玉桃さんに伺ったことがある。世界各地で数多くのコンサートを経験してきた児玉麻里(姉)& 桃(妹)のデュオだからこそ可能な2台ピアノの世界が、7月にサラマンカホールに広がる。
ピアノデュオ作品の中で最も難しいとされるストラヴィンスキー「春の祭典」をはじめ、チャイコフスキーの有名なバレエ曲からの編曲作品は、確かなテクニックと高い音楽性を持つこの姉妹ならではのプログラム。オーケストラに負けない音色の多彩さがピアノ2台によって表現されるのは、いつもとは違う音楽体験となるはず。コンサートの時は、ふたりのちょっとした動きに注意しつつ、どうやって音楽が進んで行くのかに注目したい。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2026年4月号より)
児玉麻里 & 児玉 桃 ピアノデュオ・リサイタル
2026.7/4(土)14:00 岐阜/サラマンカホール
問:サラマンカホールチケットセンター058-277-1110
https://salamanca.gifu-fureai.jp

片桐卓也 Takuya Katagiri
1956年8月、福島県生まれ。早稲田大学在学中からフリーランスとして仕事を始め、映画、旅、自動車などの雑誌に関わる。1990年ごろから本格的にクラシック音楽関係の取材を始め、音楽雑誌に寄稿している。他に、コンサートの曲目解説、録音のライナーノーツの執筆なども多数。余裕があれば、バロック期のオペラを聴きにヨーロッパへ出かけている。趣味は都会の廃墟探訪。


