角野隼斗がフィギュアスケーター鍵山優真選手に楽曲を提供

 2022年北京冬季オリンピックのフィギュアスケート個人・銀メダリストの鍵山優真選手が、ピアニストの角野隼斗とコラボレーションすることが明らかになった。日本代表のエースとして、来年2月のミラノ・コルティナ冬季オリンピックへの出場を目指す鍵山選手は、2025-2026年シーズンのショートプログラム(SP)で、角野とポーランドのギタリスト、マーシン・パトルザレクがカバーしたスティーヴィー・ワンダーの名曲「I Wish」を採用(振付:ローリー・ニコル)。

左:角野隼斗 右:鍵山優真 photo:©シャッターズ

 さらに、エキシビションのために、角野にオリジナル曲を依頼。角野自身も、実際にスケートリンクを訪れてインスピレーションを得たという。振付は、イタリアの名スケーターとして現役時代、日本でもファンの多かった元世界女王、カロリーナ・コストナーが担当する。オリンピック出場をかけた重要なシーズンを支える“勝負曲”として、SPとエキシビションの両方に角野による音楽を選択した鍵山選手。その思い入れの強さが伝わってくる。

 フィギュアスケートの名シーンを長く彩ってきたクラシック音楽。今回、書き下ろされるエキシビションの楽曲がどのようなテイストになるのかはわからないが、活躍の場を次々と拡げる角野隼斗ならではの、ジャンルを超越した驚きのナンバーになりそう。鍵山選手は、グランプリシリーズ第4戦NHK杯(11/7〜11/9 大阪)ほかに出場予定。SPの「I Wish」も、スリリングでアップテンポの楽曲だけに、技術的にも高度なプログラムになることは必至。シーズン開幕を楽しみに待ちたい。

photo:©シャッターズ

文:編集部

■角野隼斗 コメント
初めての打ち合わせで、カロリーナさんが「鍵山選手の強みは、3つの“速さ“を兼ね備えていることだ」とおっしゃっていたのが、とても印象的でした。持続する高速スピード、鋭い加速力、そして足元の素早い動き。初めて彼の練習を生で拝見した瞬間、その言葉の意味を深く実感すると同時に、不思議と音楽のイメージが自然と湧き上がってきました。このたび、鍵山選手のために曲を書かせていただき、大変光栄に思っています。この音楽の上で、彼がどのようなスケートを見せてくれるのか、僕自身も今からとても楽しみにしています。
■鍵山優真 コメント
このたび、角野隼斗(かてぃん)さんとエキシビションでコラボレーションナンバーを制作させていただくことになり、どのような素晴らしい作品が生まれるのか、今からとてもワクワクしています。
1からオリジナルで楽曲を作っていただくのは初めての経験で、自分だけの、唯一無二のプログラムを創りあげていけることを楽しみにしております。同時に、自分が表現したい世界観をしっかりとお届けできるよう、精一杯努めてまいります。