角野隼斗、舞台挨拶で自身の映画を語る!

映画『角野隼斗ドキュメンタリーフィルム 不確かな軌跡』が公開

 人気ピアニスト 角野隼斗の3年間を追ったドキュメンタリー映画『角野隼斗ドキュメンタリーフィルム 不確かな軌跡』の公開を記念し、3月1日(土)にユナイテッド・シネマ豊洲で舞台挨拶が行われ、本作の監督である望月馨と角野が登場した。

 本作は、東京大学理科一類に進学したのち、2021年のショパン国際ピアノコンクールではセミファイナル(3次予選)まで進出、いまピアニストとして世界的に活躍する角野の素顔と挑戦の日々を3年間にわたり密着取材した作品。ロイヤル・アルバート・ホールでのデビュー、シカゴ交響楽団との共演、ソニー・クラシカルとの世界契約など、異例のキャリアを歩む彼の音楽と人生に迫る。YouTubeチャンネル“Cateen”で144万人以上の登録者を誇る角野が、なぜ多くの人々を魅了し続けるのか、その秘密が明かされる。
 最近では、カーネギーホールへのデビューを発表し、話題を呼んだ。

 舞台挨拶では、角野と望月が作品について語った。

角野「2023年の初めぐらいに最初お話をいただいてたんですけど、しばらく渋っていて『あんまり面白くないんじゃないの?』みたいな。でも武道館での公演が決まって、これを収めていただくのはいいのかなと思いまして。
 自分が普段過ごしてる風景とか、話してる様子とかを見るのも気恥ずかしいんで、チラ見していたんですけど、面白くてよかったなと思います」

望月「カメラをいきなり回してもかっこつけるわけでもなく、淡々と自分のことをやってるというような感じで。ここは撮らないでとか、もうやめてとかっていうこともなかったです。ポーカーフェイスですけど、こんなに努力してチャレンジしてる角野さんの見たことない部分や魅力、また角野さんという人間を知っていただきたいと思い、編集しました」

角野「あんまり自分が頑張ってるかどうかっていうのは自分ではわかんないものですけど、こうして外から見る機会があると、そこそこ頑張ってるなと思いました」

望月「角野さんって頑張ろうって思うんですか?」

角野「思いますよ。人は誰しも頑張る瞬間はあります」(会場 笑)

司会者からの「もしピアニストになっていなかったら?」との質問には

「おそらくなるだろうと思っていたのが、研究者とかエンジニアですね。AI関連の企業から内定までいただいてましたし。ピアニストになっても研究者としての気質は抜けないですね」

今後挑戦していきたいことは?の問いに、

「『不確か』です」

と会場の笑いを誘った。

取材・文&写真:編集部

左:角野隼斗 右:望月馨

自分の初のドキュメンタリー映画ということで、嬉しいやら恥ずかしいやらソワソワしています。ドキュメンタリーというのは確固たる目標に向かって突き進むようなタイプの人生の方がきっと映えるんだろうと思いますが、自分の人生はそんな一直線ではありませんでした。過去を振り返ってみれば、環境に導かれながらその時々で自分の進むべき道を模索してきたように思います。その軌跡はいつも、不確かなものでした。
 それでも自分の中には確固たる想いと美学はあって、それを形にするために日々努力してきました。そしてこれからも。こんな僕の物語が面白いのかどうかは分かりませんが、何かみなさんの生きるヒントに少しでもなれたら、それ以上に嬉しいことはありません。 

角野隼斗

『角野隼斗ドキュメンタリーフィルム 不確かな軌跡』
公開日:2025.2 /28(金)
制作:ネツゲン
配給:ローソン・ユナイテッドシネマ
https://www.bsfuji.tv/futashikanakiseki/