待望の《エレクトラ》、最高の布陣、圧巻の演奏で!
《エレクトラ》が18年ぶりに実演で聴ける!
R.シュトラウスの《エレクトラ》は、前作《サロメ》と同様、演奏時間約100分、強烈な音楽体験のできる傑作オペラである。度々上演される《サロメ》に対し、《エレクトラ》は2005年以来なぜか日本で上演機会がなく、昨年の上演予定(読響)は残念ながら中止に。それがこの5月、ついに実現することになった。
その公演はジョナサン・ノット指揮、東京交響楽団による演奏会形式。昨年の彼らの《サロメ》はオーケストラ芸術の理想形と称えたい圧倒的な名演だったが、さらに大編成で強靭な音が要求される《エレクトラ》は、ますますノットの方向性に合いそうで、期待が高まるのを抑えられない。
歌手陣も世界的水準。昨年はアスミク・グリゴリアンという誇張抜きで史上最高のサロメ歌いの歴史的名唱があったが、今年も贅沢なことにやはり世界的エレクトラ歌いのクリスティーン・ガーキーが登場し、他の主要キャストにもトップ歌手が集まる。あらゆる観点から特別な時間が約束される舞台、体験しない手はない。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2023年5月号より)
2023.5/12(金)19:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
5/14(日)14:00 サントリーホール
問:TOKYO SYMPHONY チケットセンター044-520-1511
ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200(5/12のみ)
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/elektra/