おうち時間にみたい♪ オススメ映像作品

2022年のゴールデンウィークも終盤。ぶらあぼONLINEでは、ゴールデンウィーク期間中の「お出かけイベント&スポット」、ご家族で楽しめる「子どもと一緒にいきたいコンサート」のまとめ情報をご紹介してきました。
今回は、おうち時間におすすめしたい映像作品をピックアップ。今後上演が予定されている公演の予習となる作品や、いま話題のミュージカル作品など、(大型連休に限らず)おうち時間の参考にぜひ♪

■ドゥダメル指揮の演奏も見どころ!
 スピルバーグ念願の『ウエスト・サイド・ストーリー』をリメイク

(C)2022 20th Century Studios
(C)2022 20th Century Studios

ニューヨークを舞台に、ジェットとシャークの敵対する2つの少年非行グループの闘争のなか、若い男女の許されざる恋を描いた作品。1961年、レナード・バーンスタイン作曲、ブロードウェイで上演されたオリジナル・ミュージカルが映画化され、第34回アカデミー賞で作品賞を含む10部門を受賞。世界的大ヒットをおさめた名作が、スティーヴン・スピルバーグ監督によってリメイク。
公開前から話題となっていたスピルバーグ版は、演奏にパリ・オペラ座の音楽監督グスターボ・ドゥダメル指揮のニューヨーク・フィルハーモニック(一部ロサンゼルス・フィル)というところも見どころの一つ。
5月中旬にはBlu-rayが発売されますが、すでにデジタル配信版(購入/レンタル)がディズニープラスで配信中なので、おうちですぐに楽しめます。

【作品情報】
映画『ウエスト・サイド・ストーリー』[デジタル配信(購入/レンタル)]

原題:West Side Story
監督・製作:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:トニー・クシュナー
製作:ケビン・マコラム、クリスティ・マコスコ・クリーガー、リタ・モレノ
出演:アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デボーズ、デビィット・アルヴァレス、ジョシュ・アンドレス、コリー・ストールなど
製作:20世紀フォックス映画
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
オリジナル・サウンドトラック:ハリウッド・レコード
製作年度:2021年
収録時間:約157分
© 2022 20th Century Studios.

■巨匠振付家ピナ・バウシュが手掛ける
 グルック《オルフェオとエウリディーチェ》

新国立劇場でこの5月に上演されるオペラ《オルフェオとエウリディーチェ》(新制作)。音楽と演劇の融合を目指した“オペラの改革者”グルックの代表作で、ギリシャ神話のオルフェウス伝説をもとに、詩人オルフェオと亡き妻エウリディーチェとの愛の物語。今回の演出は世界的な振付家・ダンサーの勅使川原三郎が担当。勅使川原はワーグナー《トリスタンとイゾルデ》を約1時間に凝縮したダンス作品を創るなど、クラシック音楽は彼が作品を創る上で切っても切れない。鈴木優人の指揮のもと、どんな“愛”の世界を創るのか注目です。その制作過程は新国立劇場のサイトなどでレポートされていますのでそちらもチェックを。
この上演を前に、巨匠振付家ピナ・バウシュが手掛けたダンスオペラをご紹介。ピナ・バウシュがその生涯で唯一テレビ撮影とそのDVD化を許した舞台です。

【作品情報】
ピナ・バウシュ演出・振付《オルフェオとエウリディーチェ

出演
オルフェウス:ヤン・ブリダール(ダンス)、
       マリア・リッカルダ・ウェッセリング(歌)
エウリディケ:マリ=アニェス・ジロ(ダンス)、ユリア・クライター(歌)
アモール:ミテキ・クドー、イム・スンハエ(歌)
パリ・オペラ座バレエ団
演出・振付:ピナ・バウシュ
装置・衣装・照明:ロルフ・ボルツィク
演奏:トーマス・ヘンゲルブロック(指揮)
   バルタザール・ノイマン・アンサンブル&合唱団
収録:2008年2月/パリ・オペラ座(ガルニエ宮)

【公演情報】
新国立劇場2021/2022シーズン 
グルック《オルフェオとエウリディーチェ》(新制作)

2022.5/19(木)19:00、5/21(土)14:00、5/22(日)14:00
新国立劇場 オペラパレス

指揮:鈴木優人
演出・振付・美術・衣裳・照明:勅使川原三郎
アーティスティックコラボレーター:佐東利穂子

出演:ヴァルダ・ウィルソン(エウリディーチェ)、ローレンス・ザッゾ(オルフェオ)、三宅理恵(アモーレ)
ダンス:佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、高橋慈生、佐藤静佳

■23年2月 全国共同制作オペラを演出
 元宝塚歌劇団の演出家・上野久美子が手掛けたベートーヴェン

上田久美子
(C)Naoko Kadowaki

数々の話題作を手掛け、独自の世界観で宝塚歌劇団に新たな風を吹かせた気鋭演出家・上田久美子。今年3月に宝塚歌劇団を退団、その後初の演出作品となるのが23年2〜3月に東京と愛知で上演される全国共同制作オペラ《道化師》《カヴァレリア・ルスティカーナ》。

「イタリアのオペラを、日本で演じ、日本に住む観客が見るのなら、この土地ならではやり方はないのかな? そう考えたのが実験の始まりでした。(中略) 脳味噌フル稼働で観ていただけるオペラができたらと思います。
さあ、生まれるのは、失望か?希望か?」

上演にあたり上田が寄せたコメントをみるに、今回のオペラ初演出でも上田ワールドを展開してくれそう。
この上田が宝塚歌劇団在籍時に作・演出した宝塚歌劇団雪組公演『fff -フォルティッシッシモ- 〜歓喜に歌え!〜』が5月8日(日)深夜(24時50〜)にNHKBSプレミアムで放送される。不運に彩られたベートーヴェンが、至上の喜びを歌う「第九」を完成させるまでを描いた作品。コロナ禍の2021年1月から上演された本公演は、オーケストラピットを使った演出も見どころ。


【放送情報】
放送時間:2022.5/8(土)24時50分~(5/9(日)午前0:50〜)
BSプレミアム 宝塚歌劇雪組公演

ミュージカル・シンフォニア『f f f -フォルティッシッシモ-』〜歓喜に歌え!〜 作・演出:上田久美子
レビュー・アラベスク『シルクロード〜盗賊と宝石〜』 作・演出:生田 大和
出演:望海風斗、真彩希帆、宝塚歌劇団雪組

【公演情報】
全国共同制作オペラ歌劇《道化師》《カヴァレリア・ルスティカーナ》

2023.2/3 (金)18:30、2/5(日)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
2023.3/3(金)18:00、3/5(日)14:00 愛知県立芸術劇場
演出:上田久美子
指揮:アッシャー・フィッシュ 管弦楽:読売日本交響楽団
出演
■レオンカヴァッロ:歌劇《道化師》
カニオ:アントネッロ・パロンビ(テノール)
■マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》
トゥリッドゥ:アントネッロ・パロンビ(テノール)
サントゥッツァ:テレサ・ロマーノ(ソプラノ)
ほか

■番外編 ミュージカル界の巨匠ジョン・ケアード演出 
 ロベルト&クララ・シューマンの愛の軌跡『Twin Spirits』

2022年前期、ミュージカル界最大の話題となったのが、宮﨑駿監督の大ヒットアニメ映画『千と千尋の神隠し』の世界初となる舞台化。映画の世界観を見事に再現し、その舞台の成果に対して第47回菊田一夫演劇大賞を受賞となった。現在東京、大阪公演を終え、博多で上演中。7月には配信も予定されているので興味がおありな方はぜひそちらも(詳細はこちら)。
本作の翻案・演出をてがけたのは、ジョン・ケアード(1948〜)。ミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』オリジナル版の潤色・演出を担い、演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター。日本でも数多くの舞台を演出するが、海外ではすでに《アイーダ》《ラ・ボエーム》《パルジファル》などのオペラ演出も手掛けています。
ご紹介する『Twin Spirits』は、ロベルト&クララ・シューマンの愛の軌跡を描いたドキュメンタリー・ドラマ。ロベルト・シューマン役(語り)には人気アーティストのスティングが出演したのも話題です。

【作品情報】
ドキュメンタリー・ドラマ 『Twin Spirits』
―歌と朗読で綴るロベルト&クララ・シューマンの愛の軌跡―


原案・演出:ジョン・ケアード

ロベルト・シューマン役(語り):スティング
ロベルト・シューマン役(歌):サイモン・キーンリーサイド
クララ・ヴィーク役(語り):トルーディ・スタイラー
クララ・ヴィーク役(歌):レベッカ・エヴァンス

演奏:セルゲイ・クリーロフ(ヴァイオリン)、イアイン・バーンサイド(ピアノ)、ナタリー・クライン(チェロ)、ナターシャ・パレムスキ(ピアノ)

収録:2007年12月 コヴェント・ガーデン王立歌劇場(ロンドン)