“歌のお姉さん”と楽しむ日本と世界の名曲
クラシックから子守唄、さらにはタンゴや日本の愛唱歌までもが様々な演奏形態で披露されるなんとも贅沢なコンサートだ。歌うは国立音楽大学を卒業後NHK教育テレビ『ワンツー・どん』で4年間歌のお姉さんを務め、『題名のない音楽会』などのテレビ、ラジオに多数出演し、子守唄や童謡の歌唱に定評がある稲村なおこ。器楽で参加するは音楽大学や海外で学んだ経験を持ち、クラシックをベースとしつつもそれぞれジャンルレスな活躍ぶりも目覚ましい石川寛子(ヴァイオリン)、大塚幸穂(チェロ)、はせがわふさこ(ピアノ/編曲)で構成されるピアノトリオの「La Vita」。当日極上の演奏で披露されるに違いないマスカーニの「アヴェ・マリア」や「アメイジング・グレイス」、シューベルトやブラームスの子守唄、「ラ・クンパルシータ」、あるいは「さくら」「早春賦」などを耳にする方は、真実の感情=情感に溢れた素晴らしい音楽の存在に感謝したくなるに違いなく、そこでは音楽にみなぎる根源的な「ちから」を感じ取れるのではないだろうか。
文:藤原 聡
(ぶらあぼ2021年9月号より)
2021.9/29(水)14:00 18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
https://stage.exhn.jp
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