第23回芥川作曲賞に、酒井健治氏の作品「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」が選ばれた。
公益財団法人 サントリー芸術財団は、9月1日(日)午後3時から東京・サントリーホールで演奏会による公開選考を行った。指揮は大井剛史、演奏は新日本フィルハーモニー交響楽団と成田達輝(ヴァイオリン)。片山杜秀の司会進行のもと、伊藤弘之、川島素晴、糀場富美子の3選考委員が選考にあたった。
酒井健治氏には、サントリー芸術財団から交響管弦楽曲の新作が委嘱され、完成後、同財団主催コンサートで初演される(委嘱料100万円)
▽第23回芥川作曲賞
酒井健治(さかい・けんじ)
<贈賞理由>
完成度の高さと芸術性の豊かさが評価された。今後のヴァイオリン協奏曲のレパートリーとして定着しうる優れた作品である。
<略歴>
1977年大阪府生まれ。フランス国立パリ高等音楽院作曲科に入学。2007〜2009年までIRCAM研究員。財団法人ロームミュージックファンデーション研修生、文化庁芸術家在外研修員に選ばれ、野村財団から奨学金を受ける。現在カザ・ドゥ・ヴェラスケス(マドリッド)にレジデント・コンポーザーとして滞在中。
2009年 武満徹作曲賞(審査員ヘルムート・ラッヘンマン)第1位
2011年 エリザベート王妃国際音楽コンクール作曲部門グランプリ
[第23回芥川作曲賞 候補作]
◆稲森安太己 作曲 「リヴァーシ 〜管弦楽のための戦略」
初演:2012年1月20日 ケルン音楽大学大ホール
ギュルツェニヒ管弦楽団オーケストラワークショップコンサート
◆酒井健治 作曲 「ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲」
初演:2012年5月21日 パレ・デボザール(ブリュッセル)
エリザベート王妃国際音楽コンクールヴァイオリン部門
◆大胡 恵 作曲 「親和性によるグラデイション第4番」
初演:2012年10月26日 東京オペラシティコンサートホール
第81回日本音楽コンクール