第49回九州公演 日本フィル in KYUSHU 2024

節目を目前に、豪華ソリスト&名曲プログラムで旋風を巻き起こす!

左より:下野竜也 ©Naoya Yamaguchi/小山実稚恵 ©Hideki Otsuka/服部百音

 日本フィルの九州公演が今年も開催される。1975年にスタートした九州公演も今年で49回目。北九州、大牟田、福岡、熊本、鹿児島、宮崎、大分、佐賀、長崎の各地で全9公演が行われる。

 この九州公演は、市民とオーケストラによる共同プロジェクトという形で成り立っている。各地域に暮らす人々の自主的な参加により実行委員会が組まれ、約半世紀もの長きにわたって継続的に公演が開催されてきたという稀有なプロジェクトだ。市民とオーケストラとの結びつきの強さが、これまでの歴史を積み上げてきた。

 今回、指揮を務めるのは下野竜也。日本を代表する指揮者として八面六臂の活躍をくりひろげる鹿児島出身のマエストロだ。九州公演には2006年、16年に続く3度目の登場となる。ソリストには公演により、ピアノの小山実稚恵、またはヴァイオリンの服部百音が招かれる。小山はモーツァルトのピアノ協奏曲第20番で円熟のソロを披露する。若手注目株の服部は九州公演初登場。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲で新風を吹き込む。

 メインプログラムはベルリオーズの幻想交響曲またはドヴォルザークの交響曲第8番。名曲中の名曲でプログラムが組まれた。近年ますます充実する日本フィルが、ベルリオーズの豊かな色彩感とパッション、そしてドヴォルザークの流麗な旋律美とボヘミアの香りを九州の地に届けてくれることだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2024年2月号より)

2024.2/10(土)~2/21(水) 北九州、大牟田、福岡、熊本、鹿児島、宮崎、大分、佐賀、長崎
※公演の詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。 
https://japanphil.or.jp