岡幸二郎

投稿日 2014年11月19日
著者 junko
カテゴリー INTERVIEW
カテゴリーダンツァ

25周年CD＆コンサートが実現！

　日本を代表するミュージカル俳優のひとり、岡幸二郎がデビュー25周年を記念し、CD『ベスト・オブ・ミュージカル』をリリースした。『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』といった岡が出演してきた作品を中心に、ミュージカル史に燦然と輝く25曲をセレクト。日本フィルハーモニー交響楽団をバックに、稀代の名曲を包容力のある歌声で紡いでいる。
　フルオーケストラでの収録に際し、
「オーケストラのサウンドも活かせる曲を選びました。昨今ミュージカルでは、オーケストラの編成が小さくなってきているので、作曲者が本来望んだであろう“音”を甦らせたかったのです」と岡。また、版権などの問題からミュージカルの楽曲は英語で収録されるケースが多いが、「日本人のミュージカル俳優として、日本語で作品の世界を表現したかった」と日本語での歌唱にこだわった。さまざまな事情で日本語での歌唱が実現しなかった一曲（『Maria』）をのぞき、日本語で歌ったものが収録されている。なかでも、『レ・ミゼラブル』の映画版のために書き加えられた「サドゥンリー」が日本語で収録されるのは本CDが初めてとなる。
　50名もの編成のオーケストラに加え、デュエットナンバーでは山崎育三郎、和音美桜といったミュージカルスターたちが共演──。スペシャルという言葉がふさわしいこのCDは、発売されるやいなや店頭で売り切れが続出、オンライン通販サイトでも入手困難な状況になるほどの大きな反響を得た。
「とてもうれしく思っています。私のファンだけではなく、すべてのミュージカルファンに向けて出したCDです。ひとりのミュージカルファンとして、私自身が聴いてみたい曲を集めました。それがちゃんと届いたのだと思います」
　11月26日には、日本フィルハーモニー交響楽団とともにこのCDの発売を記念した、一夜限りのコンサートも予定されている。
「25年はあくまでも過程での区切り。今までもやりたいことをやって来たので、これからもやりたいことをやろうと思います（笑）。それが表現する側なのか提供する側なのかはわかりませんが、今回のCDと同じく、お客様が本当に楽しめるものを創りたいと考えています」
「好きなことを、大好きな歌で表現できるミュージカル」の世界に身をおいて、真摯に、ミュージカルに向き合い続け、四半世紀。岡の楽しく、エキサイティングな挑戦はまだ終わらない。
取材・文：長谷川あや
（ぶらあぼ＋ Danza inside 2014年11月号から）