歌あり、踊りありの彩り豊かなエンターテインメント
ハプスブルク帝国がもたらした文化の伝統を受け継ぐ、ハンガリー最古のオペレッタ劇場として、ウィーンと比肩する質の高いステージを提供し続ける国立ブダペストオペレッタ&ミュージカル劇場。オペレッタにとどまらず、ミュージカルの上演も手掛け、クロード=ミシェル・シェーンベルクや、現代ハンガリーの巨匠作曲家シルヴェスター・リーヴァイとも深い関わりを持ってきた。そんな名門による、名旋律を一杯に詰め込んだ年末のガラコンサート。一足早く、華やかな新春の訪れを告げる。
今回は、名門リスト音楽院に学んだ、音楽監督のラースロー・マクラーリが指揮。フランコ・テュンデ、モーニカ・フィシュル、アンナマリ・ダンチ(以上ソプラノ)、ジョルト・ヴァダース、ミクローシュ・マーテー・ケレーニ(以上テノール)と、同劇場が誇る実力派歌手陣が総出演する。ステージは、J.シュトラウスⅡ《こうもり》から〈シャンパンの歌〉、レハール《微笑みの国》から〈君こそわが心のすべて〉など、甘美なオペレッタの名旋律が花盛り。エンターテインメント性もたっぷり盛り込み、彩り豊かに披露する。
そして、オペラとミュージカル、両方のフィールドで大活躍の気鋭のテノール、田代万里生もゲストとして登場。その田代は「僕は司会も担い、リーヴァイのミュージカル『エリザベート』から〈夜のボート〉と〈闇が広がる〉を、原語(ドイツ語)歌唱で、海外組とデュエット。 他にも数曲歌う予定です。これは、とても貴重な体験。お見逃し&お聴き逃しなく!」と張り切っている。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年12月号から)
12/30(水)19:00 東京国際フォーラム ホールC
問:キョードー東京0570-550-799
http://kyodotokyo.com