新国立劇場から直結する京王線初台駅で、12月15日からオペラとバレエの名曲が列車接近メロディーとして採用されることになった。15日新国立劇場オペラパレスで『初台駅列車接近メロディー発表記念セレモニー』が行われ、同劇場バレエ団のプリンシパル・ダンサー 小野絢子、福岡雄大らが出席した。
(2015.12.15 新国立劇場オペラパレス Photo&Movie:M.Terashi & J.Otsuka/TokyoMDE)
京王電鉄は、12月19日(土)から新国立劇場で上演されるバレエ『くるみ割り人形』に合わせ、15日から27日までのクリスマスシーズン限定で、初台駅の列車接近メロディーをバレエ『くるみ割り人形』の「行進曲」に変更する。『くるみ割り人形』はクリスマスシーズンのバレエの定番演目として親しまれていることから、来年以降も12月に期間限定で流す予定としている。
12月28日(月)以降は、1番ホーム(下り)がバレエ『眠れる森の美女』の「ガーランド・ワルツ」、2番ホーム(上り)がオペラ『アイーダ』の「凱旋行進曲」が流れる。
オペラ『アイーダ』は新国立劇場開場記念公演として上演され、その後も5年ごとの節目に再演されている。また、『くるみ割り人形』『眠れる森の美女』も三大バレエに数えられる名作であり、同作品群は新国立劇場とも縁が深い。
セレモニーでくるみ割り人形のレプリカを手渡された金子修・京王電鉄株式会社 京王東管区長が「芸術と関わりの深い初台駅でオペラとバレエの名曲が流れることは喜ばしい。利用される皆さんにも末永く親しんでいただけると思う。このメロディーを多くの方に聞いていただき、初台に親しみをもっていただけれたらと願っている」と喜びと期待を述べると、中島豊・新国立劇場常務理事は「素敵なクリスマスプレゼント、音楽を提供できて嬉しい。1年ほど前に、劇場を活性化し、もっと楽しいことができないかと若いスタッフたちが案を出しあった中の一つ。オペラやバレエなど、時間芸術と言ってもよい、時のなかに消えていくステージだが、メロディーはこの先も残っていくもの。大きな仕事をしたのではないかと嬉しく思っている」と語った。
また、編曲を担当した川瀬浩介は「今年6月に森山開次の『サーカス』を担当し、そのご縁で素敵なお仕事をいただいた。建築物のなかで流れる音楽を手がけたいと思っていたので、機会をいただき光栄。ただ、メロディーを書いたのは名だたる巨匠達。新国立劇場は音楽に詳しい方がたくさん来られる劇場なので、この劇場に来場される年間何万人もの方々が聞かれると思うと、そのことがプレッシャーで、手を付けられたのは締切直前だった。音楽は記憶とともにある芸術表現。どんなときにも音楽がある。気持ちの支えになるような役割として、日常的にメロディーを聴いてもらえる。どんなときにも耳をすまして聞いてみてください!」と、苦労とともに今後に寄せる期待を述べた。
■クリスマスシーズン限定 列車接近メロディー
場所:京王線初台駅(渋谷区初台1-53-7)
日時:12月15日(火)始発から12月27日(日)終電まで
音楽:バレエ『くるみ割り人形』から「行進曲」(作曲:チャイコフスキー)
編曲:川瀬浩介
■12月28日(月)以降の 列車接近メロディー
・1番ホーム(下り:京王八王子・橋本・高尾山口方面)
バレエ『眠れる森の美女』から「ガーランド・ワルツ」(作曲:チャイコフスキー)
・2番ホーム(上り:新線新宿・都営線本八幡方面)
オペラ『アイーダ』から「凱旋行進曲」(作曲:ヴェルディ)
編曲:川瀬浩介
【新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』・公演概要】
12/19(土)〜12/27(日) 新国立劇場オペラパレス
問 新国立劇場ボックスオフィス03-5352-9999
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nutcracker/
京王電鉄株式会社 http://www.keio.co.jp/
新国立劇場 http://www.nntt.jac.go.jp