平尾はるなピアノコスモス2020 ベーゼンドルファーコンサート

気品あふれるフランスのピアニズムを味わう


 平尾はるなは、幼少期から安川加壽子に師事し、東京藝術大学附属高等学校、同大学を経てパリ国立高等音楽院で学んだピアニストである。1966年にデビューリサイタルを開催してからは、幅広い演奏活動の中で特に日本のピアノ作品の普及につとめ、多数の作品を委嘱。日本人作曲家の音楽の魅力を広く伝えている。さらに現代音楽のスペシャリストを育成するなど、教育活動も積極的に行い、スポーツトレーニングの概念を取り入れたまったく新しいピアノ練習法の研究にも取り組んでいる。

 そんな彼女が届けてくれる今回のリサイタルでは、モーツァルトやショパンの名曲とともに、彼女の父である平尾貴四男の「ピアノのためのソナチネ“みのり”ニ長調」が演奏される。もちろんピアノはベーゼンドルファー。フランスの伝統を継承した気品あふれるピアニズムで奏されるプログラムを通して、日本の作曲家の作品がもつ独自の美しさを存分に味わってほしい。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2020年5月号より)

*新型コロナウィルス感染症の感染拡大を考慮し、本公演は中止となりました。(4/30主催者発表)
詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。

2020.5/17(日)14:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
https://www.proarte.jp