須川展也 サックス祭!

(c)Masanori Doi
(c)Masanori Doi

 来年デビュー30周年を迎えるサックスの巨匠・須川展也。その“プレ”企画として行われる今回の《サックス祭!》だが、早くもプレ段階から前代未聞の豪華さなのが彼らしい。
 前半は小柳美奈子(ピアノ)との夫婦デュオ。ジャズとクラシックが融z合した名曲、本多俊之「風のコンチェルト」(新編曲)で幕を開け、フランクのヴァイオリン・ソナタ(サックス版)が続く。フランス系ヴァイオリン・ソナタの最高傑作が、あたかもサックスのために書かれたような洗練と充実を聴かせてくれることだろう。
 そして後半は、須川の教え子が約50人も集ったサックスバンドの大饗宴。緻密な音の綾から分厚くゴージャスな輝きまで、サックスの魅力を余すところなく伝える。演目は、ララ「グラナダ」、エレビー「シナモン・コンチェルト」などを予定。また、長生淳「パガニーニ・ロスト」やワーグナー「エルザの大聖堂への行進」では須川が指揮も披露するというから、何とも楽しい“祭”になりそうだ。

文:渡辺謙太郎
(ぶらあぼ2013年11月号から)

★11月2日(土)・紀尾井ホール
問 コンサートイマジン
03-3235-3777
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