チェロ奏者の堤剛が平成25年度「文化功労者」に選出

(c)鍋島徳恭

 日本を代表するチェロ奏者でサントリーホール館長を務める堤剛(つつみ・つよし)が平成25年度(2013年度)「文化功労者」に選出された。

 「文化功労者」制度は文化の向上発達に関し特に功績顕著な者を顕彰するため、昭和26年度(1951年度)に定められた。

 堤剛は1942年7月28日生まれ(東京都出身)。齋藤秀雄、ヤーノシュ・シュタルケルらに師事。1960年にはNHK交響楽団の海外演奏旅行にソリストとして同行し、欧米各地で絶賛された。また、1963年、ミュンヘン国際コンクールで第2位、ブダペストでのカザルス国際コンクールで第1位入賞を果たし、以後、世界各地で、オーケストラとの共演、リサイタルを行うなど、名実ともに日本を代表するチェロ奏者として活動している。長年、後進の指導にも励んでおり、2004年4月から2013年3月まで桐朋学園大学学長を務めた。日本芸術院会員。公益財団法人 サントリー芸術財団代表理事。

<主な受賞・受章歴>
1970年第2回鳥井音楽賞(現サントリー音楽賞)」
1970年芸術祭優秀賞(録音「バッハ無伴奏チェロ組曲全6曲」において)
1973年ウジェーヌ・イザイ・メダル(ベルギー)
1974年芸術祭放送大賞(三善晃の協奏曲演奏に対して)
1980年レコードアカデミー賞・芸術祭優秀賞(録音「ベートーヴェン・チェロ・ソナタ全集」において)
1987年第7回N響有馬賞
1987年モービル音楽賞
1992年日本芸術院賞
1998年中島健蔵音楽賞
2009年鹿児島県県民表彰(霧島国際音楽祭の永年の貢献に対して)
2009年紫綬褒章(チェロ奏者として)