【メルマガ読者限定プレゼント】ピエール・ボナール展

 19世紀末から20世紀前半にかけてフランスで活躍した画家、ピエール・ボナール。日本で14年ぶり、東京では37年ぶりとなる本格的な大回顧展『オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展』が12月17日まで、東京・六本木の国立新美術館で開催されている。
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ピエール・ボナール《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》
1912年頃 オルセー美術館 
© RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

 ピエール・ボナール(1867〜1947)は、様々な芸術運動が盛んだった1888年、ポール・セリュジエ、モーリス・ドニらとともに芸術家グループ「ナビ派」を結成する。「ナビ」とはヘブライ語で「預言者」を意味する。「写実」を重んじる美術の伝統に反発した彼らは、ポール・ゴーギャン(1848~1903)の影響を受け、何気ない日常生活の一場面や目に見えない存在を、平坦で装飾的な画面構成によって描き出す、新たな美の創造を目指していく。

ピエール・ボナール《白い猫》
1894年 オルセー美術館 
© RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

 ナビ派結成まもない1890年、パリの国立美術学校(エコール・デ・ボザール)で開かれた『日本の版画(日本の巨匠たち)展』で目にした浮世絵に大きな衝撃を受けたボナールは、自身の作品の中に浮世絵の構図、遠近表現などを投影していく。ナビ派の画家の中でも日本美術にとくに傾倒したボナールは、「日本かぶれのナビ」と呼ばれるほどであった。

 1890年から91年にかけて制作した、4枚のパネルからなる連作《庭の女性たち》は、彼が日本美術から取り込んだ要素が顕著にみてとれる代表作だ。すべて同じ大きさで縦が極端に長い画面は、日本の掛け軸を連想させるが、ボナールは当初これらを屏風に仕立てる予定だったという。また上半身をひねり、こちらを振り返る構図は、浮世絵に見られる人物表現を想起させる。

ピエール・ボナール《庭の女性たち》
1890-91年 オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

 1910年頃、パリを離れたボナールは、ノルマンディー地方や南フランスで自然に触れ、印象派の画家たちとの交流を通じて、色彩の研究に没頭していく。20世紀以降は目にした光景の印象をいかに絵画化するかという「視神経の冒険」に身を投じ、鮮烈な色彩の絵画を多数生み出していった。

 本展では、パリのオルセー美術館の特別協力を得て、その豊富なボナール・コレクションの中から日本初来日作品約30点を含む約100点、国内外の優品32点を加えた計130点以上が並ぶ。展示は、日本美術からの影響をたどる第1章「日本かぶれのナビ」、ボナールの初期作品、ポスターや本の挿絵、版画集を展示する第2章「ナビ派時代のグラフィック・アート」、彼の画業で重要な位置を占める「裸婦」作品を紹介する第4章「近代の水の精たち」、妻マルトや動物たちが集う親密な室内空間や静物画を展示する第5章「室内と静物『芸術作品ー時間の静止』」など全7章で構成されている。絵画はもちろん、素描、版画・挿絵本、写真などさまざまなジャンルの作品を通じて、ボナールの初期から晩年までの業績を本展でじっくり堪能したい。

展示風景より
左:《大きな庭》1895年 オルセー美術館
右:《ブルジョワ家庭の午後 あるいは テラスー家》1900年 オルセー美術館

 
第4章「近代の水の精たち」の展示風景

『オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展』
会期:開催中〜12月17日(月)
会場:国立新美術館
休館日:火曜日
開館時間:10:00−18:00
*毎週金・土曜日は20:00まで。ただし9月28日(金)、29日(土)は21:00まで
*入場は閉館の30分前まで
展覧会ホームページ http://bonnard2018.exhn.jp


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