家族そろって楽しめるユニークな音楽祭が誕生、その魅力とは?
“サラダ”のように新鮮で多彩な内容
来る9月17日、新宿、渋谷と並ぶ三大副都心のひとつ池袋で、家族そろって楽しめる“1day音楽祭”が開かれる。東京都と東京都交響楽団が主催する「サラダ音楽祭」だ。中心会場となる東京芸術劇場では、コンサートや楽器体験、ダンスのワークショップなど多岐にわたるイベントが催され、周辺の複数の会場でもさまざまなコンサートが繰り広げられる、街を挙げての「祭」だ。「音楽を通してワクワク・ドキドキを!」を合言葉に、コンサートを聴いて楽しむだけでなく、どんどん参加して一緒に盛り上がろうというのが狙いで、キャッチフレーズの「歌う!聴く!踊る!(Sing and Listen and Dance!!)」の頭文字をとったネーミングが「SaLaD=サラダ」というわけ。
音楽祭の核となるのが、東京芸術劇場コンサートホールで行なわれる大野和士指揮・東京都交響楽団の2つのオーケストラ・コンサート。
まず午後1時からは、0歳児から入場できる、その名も「OK! オーケストラ」。赤ちゃんが泣いても声を出してもOK! 踊るもよし、指揮者体験コーナーや「一緒に歌おう!」コーナーなど、客席も参加して楽しめるので家族で出かけるにはうってつけだ。「ドラゴンクエスト」やジブリ、ディズニーと、ストラヴィンスキーの「火の鳥」が並んでいるのがステキだ。そして司会はNHKの子ども向け番組『みいつけた!』のオフロスキー役で大人気の俳優小林顕作だから子どもたちも大喜び。よんだ? はい!
大野和士&都響とコンドルズ近藤良平のコラボレーション!
そして熱心なクラシック・ファンも大満足なのが午後7時からの音楽祭メインコンサート「プルミエ・ガラ」。珍しいニーノ・ロータのハープ協奏曲(独奏:吉野直子)も聴ける前半に続いて、後半は、プリミティブなエネルギーが炸裂するカール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」だ。いま話題の学ラン姿のコンテンポラリー・ダンス・カンパニー「コンドルズ」が、主宰の近藤良平とともに登場するのが大注目。オルフはもともとバレエ付きの上演を想定しているので、この形がいわば“完全版”だ。でも、学ランで? どんな演出でどんなダンスが繰り広げられるのかは当日のお楽しみ。もちろん声楽曲なので、合唱・独唱には活躍どころ・聴きどころが満載。新国立劇場合唱団、光岡暁恵(ソプラノ)、藤木大地(カウンターテナー)、小林大祐(バリトン)という実力派が揃った顔ぶれが頼もしい。
コンサートホール以外の会場でも無料のミニ・コンサートが多数用意されているから、初秋の一日、池袋を音楽で満喫し尽くそう!
1990年の東京芸術劇場開館でクラシック音楽ファンにも一気に身近になった池袋。来年には、池袋西口公園の広場が本格的な野外劇場にリニューアル、東口には1,300人規模のコンサートホールを含む複合文化施設「ハレザ池袋」もオープンする。大型商業施設から、緑豊かな公園、横丁の焼鳥屋まで、多彩な顔を持つ池袋が、2020年を目前に新たな音楽の街としても生まれ変わりつつある。
文:宮本 明
【Information】
TOKYO MET Salad MUSIC FESTIVAL 2018
トーキョー・メット・サラダ・ミュージック・フェスティバル 2018
[サラダ音楽祭]
2018.9/17日(月・祝)東京芸術劇場コンサートホール/池袋エリア(公園・商業施設)
[OK!オーケストラ] 13:00 東京芸術劇場コンサートホール
[音楽祭メインコンサート〈プルミエ・ガラ〉カルミナ・ブラーナ×Dance!!] 19:00 東京芸術劇場コンサートホール
※無料コンサート、ワークショップなど詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。
問:サラダ音楽祭事務局03-5444-2786
http://salad-music-fes.com/