日本の名テノールが聴かせるイタリア初期バロック歌曲の魅力
日本を代表する名テノールで、国内外の檜舞台で活躍を続ける福井敬が、リコーダー&コルネット奏者の濱田芳通が主宰する古楽アンサンブル「アントネッロ」と組み、イタリア初期バロックの名歌曲を集めたアルバム『アマリッリ麗し』(OMF)をリリース。記念のスペシャル・リサイタルを開く。
圧倒的な歌唱力と表現力を武器に、オペラ界の第一線で“真剣勝負”を重ねてきた福井。幅広いレパートリーを誇る彼が、満を持して、イタリアの古典歌曲に対峙したアルバムでは、濱田や石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、西山まりえ(チェンバロ&ヒストリカル・ハープ)と共に、躍動感に満ちた“新境地”を拓いている。
記念リサイタルは、もちろん、「アントネッロ」の3人と共演。カッチーニによるタイトル曲「アマリッリ麗し」をはじめ、モンテヴェルディ《オルフェオ》から〈天なる薔薇よ〉〈憶えているか、ああ鬱蒼と茂った森よ〉、サンチェス「簒奪者にして暴君」ほか、アルバム収録曲を中心に、名旋律の数々を披露する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年1月号より)
2018.1/9(火)14:00 19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp/