髙木竜馬のセカンドアルバムは『Pictures』と題し、ムソルグスキー作曲「展覧会の絵」を主軸とする。タッチのスピード感や深度、バランスや絶妙な間合いで、色鮮やかな音色を次々と繰り出す。個々の作品の持ち味を存分に浮かび上がらせ、巨大な「展覧会」を構築していく圧巻の演奏だ。アルバム前半にはグリーグ、ドビュッシー、ラヴェルの作品もセレクト。「ペール・ギュント」より〈朝〉は透明感と輝きのある響きで奏でる。ドビュッシーの「沈める寺」は神秘的な高音と荘厳な低音の音色により、小品ながらも一篇の叙事詩を聴くような広がりを描く。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2026年4月号より)
【information】
CD『Pictures/髙木竜馬』
グリーグ:抒情小品集 第1集より「アリエッタ」、「ペール・ギュント」第1組曲より〈朝〉/ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」より〈月の光〉、前奏曲集 第1集より「沈める寺」/ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/ムソルグスキー:「展覧会の絵」
髙木竜馬(ピアノ)
イープラス
em-0048 ¥3300(税込)

飯田有抄 Arisa Iida(クラシック音楽ファシリテーター)
音楽専門誌、書籍、楽譜、CD、コンサートプログラム、ウェブマガジン等に執筆、市民講座講師、音楽イベントの司会等に従事する。著書に「ブルクミュラー25の不思議〜なぜこんなにも愛されるのか」「クラシック音楽への招待 子どものための50のとびら」(音楽之友社)等がある。公益財団法人福田靖子賞基金理事。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Macquarie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。


