東京・春・音楽祭2025「for Kids」でクラシック音楽に触れる春休みを!

ライブ・ストリーミング配信サイトもオープン

 3月14日から4月20日にかけて開催される、東京・春・音楽祭2025。その名物企画の一つで、未就学児から高校生まで幅広い年代に向けたプログラムを展開する「東京春祭 for Kids」では、今年も多彩なコンテンツが用意された。

 目玉プロジェクト「子どものためのワーグナー」は、バイロイト音楽祭との提携公演で、同音楽祭総監督のカタリーナ・ワーグナーが監修・再演 演出を務める。今年は大作《パルジファル》を約70分に凝縮、歌手は日本語で台詞を語りつつドイツ語で歌うなど、子どもでも楽しめるよう再構成される。伊藤達人(パルジファル)、近藤圭(アムフォルタス)、田崎尚美(クンドリ)ら、国内で活躍する歌い手が出演。管弦楽は石坂宏指揮・東京春祭オーケストラで、客席からわずか数メートルの舞台から、大迫力のワーグナーの世界が届けられる。

子どものためのワーグナー《トリスタンとイゾルデ》(2024年) ©平舘平

 充実の無料公演も「東京春祭 for Kids」の魅力の一つ。「子どものための絵本と音楽の会」は、0歳から中学生までの子どもを対象としており、未就学児もクラシック音楽を気軽に楽しめることから毎年人気を集めている。今回取り上げるのは、たしろちさと作・絵『5ひきのすてきなねずみ おんがくかいのよる』。堀井美香(朗読)が紡ぐ物語の世界を、中山博之(ピアノ、作曲・編曲)と田中拓也(サクソフォン)が奏でる音楽が彩る。

堀井美香
中山博之
田中拓也

 中高生を対象とした「子どものための公開リハーサル」では、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」、プッチーニ《蝶々夫人》、J.シュトラウスⅡ世《こうもり》の3公演のリハーサル見学が可能。約20分の事前解説とともに、本番さながらに行われる最終リハの一部を楽しむことができる(いずれも事前応募制、定員各100名)。

 また、同音楽祭の公演をライブ・ストリーミング配信するサイト「東京・春・音楽祭 LIVE Streaming 2025」が、2月17日にオープンした。65公演(2/17時点)の有料配信が予定されている。最大4K(一部2K)の美しい映像と、256Kbps音声ビットレートによるクリアな音質で、自宅でも会場にいるかのような体験ができる。画面をタップすることで映像の拡大縮小表示も可能で、一部オペラ・歌曲公演では字幕機能やスイッチング映像が提供されるのも嬉しい。

ライブ・ストリーミング配信画面

文:編集部


東京・春・音楽祭2025
「東京春祭 for Kids」

子どものためのワーグナー《パルジファル》(バイロイト音楽祭提携公演)

2025.3/29(土)14:00、3/30(日)14:00、4/1(火)19:00、4/5(土)14:00、4/6(日)14:00 [各回約70分]
三井住友銀行 東館 ライジング・スクエア1階 アース・ガーデン

●主な対象
小学生以上
●料金(税込)
保護者 ¥4,000
子ども ¥3,000
全席自由(ファミリーチケット)

♪子どものための絵本と音楽の会『5ひきのすてきなねずみ おんがくかいのよる』

2025.3/23(日)13:30 15:00 [各回約30分]
国立国会図書館 国際子ども図書館 レンガ棟 ホール(3階)

主な対象
0歳〜中学生
※原則として子ども1名につき保護者1名付添い可
●料金
無料(事前応募制、応募期間:~2/28(金))

♪子どものための公開リハーサル

ベートーヴェン作曲「ミサ・ソレムニス」
2025.4/3(木)15:30 東京文化会館

プッチーニ作曲《蝶々夫人》
2025.4/8(火)16:30 東京文化会館

J.シュトラウスⅡ世作曲《こうもり》
2025.4/15(火)14:45 東京文化会館

●主な対象
中学生~高校生
※子ども1名につき保護者1名まで付添い可
※小学生以上の入場も可能(推奨は中学生以上)
●料金
無料(事前応募制、応募期間:~3/5(水))

https://www.tokyo-harusai.com/for-kids-2025
※各イベントの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。


ネット席(ライブ・ストリーミング配信)チケット
2/21(金)正午より発売開始