新国立劇場が「夏のこども劇場セット」を発売

左より:森山開次、小野絢子、米沢唯、長塚圭史 Photo:Tokyo MDE
左より:森山開次、小野絢子、米沢唯、長塚圭史 Photo:Tokyo MDE

 新国立劇場は6月〜7月にかけて行われるダンス、演劇、バレエの3公演を、「夏のこども劇場セット」として発売する。同セットは、観劇が初めての家庭にも手の届きやすい価格で、子どもと親が一緒に楽しめるセット券。
 新国立劇場は感性が豊かに育まれる大切な時期の子どもにこそ、上質な本物の舞台芸術を鑑賞してもらおうと、これまでも、学生や子どもに向けた公演を以前から行っていたが、同時期に大人も子どもも楽しめる公演がそろったことから今回の企画に至った。
 一般発売に先立ち、3公演のキャスト・スタッフが集結、4月6日に合同制作発表会が開かれた。
 ダンス『サーカス』はNHK教育テレビ『からだであそぼ』などでもおなじみの森山開次が演出を手掛ける。森山とともに同番組や「LIVE BONE」シリーズで美術・衣裳を担当した、ひびのこづえ、音楽の川瀬浩介がともに参加。森山は「少年時代の自分を客席に置いて演じたい」との抱負を語った。また、ひびのは「子ども受けをねらった舞台ではなく、大人が観たいものを子どもにも観せたい」との考えを示した。
 演劇『かがみのかなたはたなかのなかに』は長塚圭史が演出。2013年『音のいない世界で』と同じキャストで挑む。長塚は「大人と子どもが同じ空間にいて、子どもが新鮮な驚きを感じているのを大人がいっしょに感じるということは、すごく豊かなことだと思う。シンプルに大人も子どもも楽しめる舞台にしたい」と意欲を見せた。
 バレエは『シンデレラ』主演の4人が出席。「バレエを約1時間半という短い時間に凝縮させているが、衣裳や内容などはしっかりと観せられる構成となっている」と小野絢子。米沢唯は子どものころ感動したというマルセル・マルソーを引き合いにしながら「小さいときに観たものは、だいたい忘れてしまうものですが、なぜだかずっと憶えているものもある。私も、いつまでも憶えていてもらえるような舞台にしたい」との抱負を述べた。
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年5月号から)

《ラインナップ》
●ダンス『サーカス』 6/20(土)〜6/28(日)
新国立劇場 小劇場
¥5400〜3240 子ども¥2700〜1620
演出・振付・アートディレクション・出演/森山開次 
音楽/川瀬浩介 美術・衣裳/ひびのこづえ 
出演/浅沼圭 竹田仁美 谷口界 引間文佳 水島晃太郎 宮川愛一郎

●演劇『かがみのかなたはたなかのなかに』
7/6(月)〜7/26(日) 新国立劇場 小劇場
¥5400〜3240 子ども¥2700〜1620
作・演出・出演/長塚圭史 振付・出演/近藤良平
出演/首藤康之 松たか子

●バレエ『シンデレラ』
7/22(水)〜7/25(土) 新国立劇場 オペラパレス
¥3240(中学生以上) 子ども¥2160(小学生まで)
芸術監督/大原永子 音楽/セルゲイ・プロコフィエフ
監修/牧阿佐美 振付/小倉佐知子 
出演/小野絢子 米沢唯 長田佳代 細田千晶 他

《夏のこども劇場セットラインナップ》
●3公演フルセット
小学生セット¥6800 中学生セット¥7700
おとなセット¥9800 ※

●あこがれの舞踏会セット
バレエ『シンデレラ』×ダンス『サーカス』

●おとぎの国のトラベラーセット
バレエ『シンデレラ』×演劇『かがみのかなたはたなかのなかに』

小学生セット¥4300 中学生セット¥5300
おとなセット¥6900 ※

●フシギのトビラのカギセット
ダンス『サーカス』×演劇『かがみのかなたはたなかのなかに』
小学生セット・中学生セット¥4800
おとなセット¥8600 ※
(※小学生、中学生セットと一緒の購入が必要)

【発売日】4月11日(土)

問:新国立劇場ボックスオフィス03-5352-9999
http://www.nntt.jac.go.jp/kodomo2015/