9月1日からルーマニアのブカレストで開催されているジョルジュ・エネスク国際コンクール(The George Enescu International Competition)のチェロ部門(審査委員長:アルト・ノラス)で北村陽が優勝を飾った。現地時間10日夜にファイナルには3名が出場。北村は2番目に登場し、ジョナサン・ブロックスハム指揮 ルーマニア国立放送管弦楽団とともにドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏。見事栄冠を掴んだ。また、第2次予選の課題曲となっていた、ルーマニア出身の作曲家セバスティアン・アンドローネ・ナカニシによる新作の優れた演奏者に贈られる特別賞もあわせて受賞した。
◎チェロ部門 結果
第1位:Yo Kitamura(北村陽)(日本)
第2位:Ettore Pagano(イタリア)
第3位:Haddon Kay(アメリカ)
特別賞
聴衆賞:Ettore Pagano
エネスク・ソナタ賞:Ettore Pagano
委嘱作品最優秀演奏賞:Yo Kitamura(北村陽)
北村は2004年生まれ、兵庫県出身。22年ハチャトゥリアン国際コンクール第2位、23年ヨハネス・ブラームス国際コンクール、日本音楽コンクールチェロ部門優勝と、国内外のコンクールで活躍している。現在、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コースで堤剛に、ベルリン芸術大学にてイェンス=ペーター・マインツに師事。
北村陽の受賞コメント
この度は、大変素晴らしい賞をいただき光栄に思います。コンクールで、今まであまり取り組んでこなかったルーマニアの音楽を研究したことで、他のヨーロッパの国々の音楽とのつながりや歴史が見え、とても有意義な時間でした。それによって、他の作曲家の作品をより深く理解することにも繋がりました。エネスクの楽譜にある表現方法は私にとって新感覚で、表現の幅が広がり、自由度が増したように思います。 いただいた賞に恥じぬよう、これからも頑張ります!
北村陽
(提供:ジャパン・アーツ)
同コンクールは、チェロ部門に続きヴァイオリン部門(9/7-9/16)とピアノ部門(9/13-9/22)が実施されるほか、ルーマニアを代表する指揮者クリスティアン・マチェラルによる指揮のマスタークラス(9/23-9/27)も行われ、27日に幕を閉じる。
The George Enescu International Competition
https://concurs.festivalenescu.ro/