アーティスピアノアンサンブル 2台8手連弾の世界

4人の巧者の手で緻密に組み上げられる名曲の数々

(c)Ayane Shindo

 市村ディットマン朋子に金井玲子、そして可児亜理と吉井美由紀によって結成された「アーティスピアノアンサンブル」。全員が国際音楽コンクールで確かな実績を残し、国内外で様々に演奏活動を展開するピアニストだ。2011年に活動を開始すると、日本とドイツで定期的にコンサートを行い、好評を博してきた。

 2台8手の迫力ある音色にこだわる彼女たちが今回選んだのは、ドヴォルザークにスメタナ、ドビュッシーにラヴェルと、チェコとフランスの作曲家によるプログラムである。「スラブ舞曲」や「牧神の午後への前奏曲」、「モルダウ」(いずれも編曲版)といった耳なじみのある楽曲をはじめ、演奏機会の少ないスメタナの2台8手のためのソナタなど、バラエティ豊かな曲目が揃っている。彼女たちの高い技術と、豊富な室内楽の演奏経験で培われた音作りによって生み出されるアンサンブルは、ピアノの多彩な音色と新しい可能性を届けてくれることだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2023年8月号より)

2023.9/2(土)14:00 Hakuju Hall
問:ビーフラット・ミュージックプロデュース03-6908-8977 
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