2022年に創立50周年を迎えた山形交響楽団。20年からのコロナ禍においてもコンサートをインターネット配信するなど、県内だけでなく日本全国のクラシックファンに存在感を示している。その山響が5月9日、世界的ホルン奏者のラデク・バボラークを“MUSIC PARTNER”に迎えることを発表した。
バボラークはベルリン・フィルをはじめとする世界の名オーケストラで首席奏者を歴任し、ソリストとしても多大な功績を残してきた、現代最高峰のホルニストの一人。彼の日本デビューは1995年、山形県酒田市で開催された「世界ホルンフェスティバル」だという。そんな縁もありバボラークの山形への想い入れは深く、近年指揮者としても躍進を遂げる彼は、山響の聴衆・楽団員からの熱烈なラブコールを受け2018年から3年間首席客演指揮者を務めた。
今回の“MUSIC PARTNER”への就任は、山響が次の100周年を見据えて策定した「山響VISION 2023-2025」の一環。同ビジョンでは“YAMAGATAと世界を結ぶHub”という目標が掲げられており、国内外に向けた山形の魅力の発信、ひいては観光誘客・経済循環を促進する役割を山響が担うことを目指している。この目標を推進するパートナーとして同ポストに迎え入れられ、年に1回の共演を必ず行うことになるバボラーク。以下のように意気込みを語った。
「山形交響楽団からMUSIC PARTNERになってほしいというお話をいただき心から嬉しく思っています。これまでも共演を重ねてきたオーケストラの仲間たちともっともっとたくさんの音楽を奏でられること、そして山形の皆さんにそれを届けられることがとても楽しみです 。
また、チェコのわたしのオーケストラ、チェコ・シンフォニエッタと山響の合同公演をチェコと日本で行うなど、山形、日本国内だけでなく、ヨーロッパにもYamagataの名が広がるようYamakyoの存在を高められるようにアイデアを思い描いています」
同日には財界での活躍に加え、ジャズ・ピアニスト、日本オーディオ協会会長も務める小川理子の山響理事・“Ambassador”就任も発表された。二人の才人の協力を得た山響がどのように世界に向かって羽ばたいていくのか、いやが上にも期待が高まる。
【Information】
ラデク・バボラーク(指揮&ホルン) 山形交響楽団 今後の共演予定
◎第310回定期演奏会
2023.6/17(土) 19:00、6/18(日)15:00 山形テルサホール
◎さくらんぼコンサート2023 東京公演
6/22(木) 19:00 東京オペラシティ コンサートホール
◎さくらんぼコンサート2023 大阪公演
6/23(金) 19:00 ザ・シンフォニーホール