日本チェロ界期待の新星、待望のデビュー・リサイタル
注目の若いアーティストたちを紹介して好評の紀尾井ホール「明日への扉」シリーズにチェロの香月麗が登場する。次から次に逸材が現れてまさに群雄割拠の日本チェロ界期待の新星だ。愛知県出身。桐朋学園の高校を経てソリスト・ディプロマ在学中の2017年に日本音楽コンクール優勝。卒業後スイスのローザンヌ高等音楽院に留学し、昨秋からはパリ国立高等音楽院で学んでいる。反田恭平率いるジャパン・ナショナル・オーケストラの一員としても活動する彼女の、これがお待ちかねのデビュー・リサイタル。
曲目はまずドビュッシーとプロコフィエフ(今年が没後70年)のソナタ。香月が師事するグザヴィエ・フィリップはロストロポーヴィチの愛弟子として知られるが、プロコフィエフのソナタはそのロストロポーヴィチに触発されて、彼のために書いた作品。いわば彼女は、創作の精神を正統に継ぐ存在だ。そしてメンデルスゾーンの無言歌 op.109とソナタ第2番。ピアノはこれが初共演の鈴木慎崇。アンサンブル・ピアニストとしての信頼も厚い彼のサポートも大きな力となる。未来の巨匠たちの魅力にいちはやく接することができるこの「明日への扉」シリーズだが、S席3000円、そしてA席ならなんと500円という超お得な料金設定もうれしい。売り切れ必至。いますぐチケット・サイトにアクセス!
文:宮本明
(ぶらあぼ2023年2月号より)
2023.3/3(金)19:00 紀尾井ホール
問:紀尾井ホールウェブチケット webticket@kioi-hall.or.jp
https://kioihall.jp