熊本マリ(ピアノ)の夜会 華麗なる幻想美 ~グレン・グールドを思い出しながら…

スペイン音楽やバッハの名曲で彩るスペシャルな夜

 2021年秋リリースの『スパークリング・ナイト・イン・スペイン』が高い評価を受け、豊かなレパートリーと高い音楽性で聴き手を魅了するピアニスト・熊本マリが、10月11日(東京文化会館小ホール)に「熊本マリの夜会 華麗なる幻想美 〜グレン・グールドを思い出しながら…」を開く。R.シュトラウスの「ピアノ・ソナタ」やロドリーゴ、モンポウ、ガーシュウィンなど多彩なプログラムに、J.S.バッハの作品も含まれる。

 コンサートのサブタイトルにもあるグレン・グールドはバッハ演奏の最高峰とも言われてきたピアニスト。実は、熊本は実際にグールドとの交流があった。15歳のクリスマス・シーズンをトロントで過ごした時、奇跡的にグールド本人と出会い、「自分の才能は自分で作るもの。自分を信じて演奏して」というメッセージを、グールドのマネージャーを通じてもらったそうだ。それが人生の大きな励ましにもなったという。そんなグールドの思い出も含んだ幻想的な音楽美の世界にひたろう。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2022年9月号より)

2022.10/11(火)18:30 東京文化会館(小)
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