7/23(土)東京交響楽団オープニングコンサート

 開幕を飾るのはジョナサン・ノット指揮東京交響楽団によるカラフルな20世紀音楽プログラム。作品の性格はバラエティに富んでいるが、中心となる要素はジャズとダンス。シェーンフィールドの「4つのパラブル」とストラヴィンスキーの「エボニー協奏曲」はジャズの要素が取り入れられている。ストラヴィンスキー流の「タンゴ」、ウィンナワルツに触発されたラヴェルの「ラ・ヴァルス」は、既存のダンスの再構築とでもいうべきか。クルタークの「シュテファンの墓」では、独奏ギターを中心とした独自の編成で追悼の音楽が奏でられ、ドビュッシーの「第1狂詩曲」では独奏クラリネットが夢幻的な世界へと誘う。「エボニー協奏曲」と合わせて、クラリネットの活躍に注目だ。
文:飯尾洋一

ジョナサン・ノット ©K.Miura

【Information】

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2022
東京交響楽団オープニングコンサート
ジャズとダンス——虹色の20世紀

上段左: 鈴木大介 ©Kaori Nishida
上段右:中野翔太 ©Taira Tairadate
下段左: 吉野亜希菜
下段右:谷口英治 ©Yoshihiro Hagiwara

2022.7/23(土)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(14:00開場/14:20~14:40 辻敏〈東京交響楽団 事務局長〉によるプレトーク)

指揮:ジョナサン・ノット(東京交響楽団 音楽監督)
ギター:鈴木大介
ピアノ:中野翔太  
クラリネット:吉野亜希菜(※「吉」は「土+口」が正式表記)
クラリネット:谷口英治

プログラム
三澤慶:「音楽のまちのファンファーレ」~フェスタ サマーミューザ KAWASAKIに寄せて
クルターク:シュテファンの墓(鈴木)
シェーンフィールド:4つのパラブル(中野)
ドビュッシー:第1狂詩曲 (吉野)
ストラヴィンスキー:タンゴ
ストラヴィンスキー:エボニー協奏曲 (谷口)
ストラヴィンスキー:花火
ラヴェル:ラ・ヴァルス

●ホール座席券

S席A席B席
一般6,000円4,000円3,000円
友の会5,400円3,600円2,700円

U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。

●オンライン鑑賞券

一般  1,500円
友の会 1,350円

ライブ+アーカイブ配信
※ライブ配信は開場時間より開始
※アーカイブ配信は翌々日正午より開始

*詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200

https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=3159

特集:フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2022
今年も真夏のオーケストラの祭典がやってくる。首都圏から9つのオーケストラが参加し、関西からは尾高忠明率いる大阪フィルが初登場となる。加えておなじみのこどもフェスタや真夏のバッハ、サマーナイト・ジャズなど全19公演がラインナップされた。注目は、今年創立50周年を迎える新日本フィルが、楽団立ち上げにも関わった山本直純を特集する。また、昨年亡くなったジャズ界の巨匠チック・コリアのトリビュートには、クラリネットの世界的奏者リチャード・ストルツマンが出演。そしてこれらの豪華公演はすべてライブ配信され、8月中はアーカイブで何回も観ることができる。コンサート会場で体感し、配信でその感動を再体験。多彩な楽しみ方で満喫したい。