ダブリン国際ピアノコンクールで黒木雪音が第1位、古海行子が第2位

左:古海行子 右:黒木雪音
写真提供:Dublin International Piano Competition

 1988年の創設以来、3年に一度アイルランドで開催されているダブリン国際ピアノコンクール Dublin International Piano Competition は、前回2018年に実施された第11回で30周年を迎えた。パンデミックの影響で1年延期された第12回が5月17日〜24日に開催。24日におこなわれたファイナルの結果、黒木雪音が第1位、古海行子が第2位に入賞した。日本人の優勝はこれが初めて。さらに、全ラウンドを通じて、もっとも優れたベートーヴェン作品の演奏をした出場者に贈られる The Ita Stephen’s Prize をセミファイナリストの小野田有紗が受賞した。

表彰式より 写真提供:Dublin International Piano Competition

第12回 ダブリン国際ピアノコンクール
第1位 Yukine Kuroki 黒木雪音(日本)
第2位 Yasuko Furumi 古海行子(日本)
第3位 Roman Kosyakov(ロシア)
第4位 Robert Bily(チェコ)

写真提供:Dublin International Piano Competition

 黒木は、7歳で東京ニューシティ管と共演し、これまでに東京フィル、神奈川フィル、リトアニア国立交響楽団、ポーランドシ・レジアフィルハーモニー交響楽団など国内外のオーケストラと共演。ピティナピアノコンペティション全国大会特級銀賞、G級金賞、福田靖子賞(第1位)、岩谷時子賞Foundation for Youthなど受賞のほか、リトアニアのヴィルニュスピアノフェスティバルなど海外の音楽祭に招かれている。昭和音楽大学を経て、同大学院音楽研究科修士課程2年および同附属ピアノアートアカデミーに在籍。江口文子に師事。
 古海は、昨年の第18回ショパン・コンクールでセミファイナリストとなった。2018年には、第4回高松国際ピアノコンクールで優勝。続いて2019年には、第11回パデレフスキ国際ピアノコンクールにおいて第3位入賞。また日本フィルをはじめ、国内外のオーケストラと共演。日本コロムビアのOpus Oneレーベル『シューマン:ピアノ・ソナタ第3番』でCDデビュー。黒木と同様、昭和音楽大学を卒業後、同大学院修士課程音楽研究科修士課程を修了。同附属ピアノアートアカデミーに在籍し、江口文子に師事。

左:黒木雪音 右:古海行子

 黒木は今後、優勝の副賞としてニューヨークでのデビュー・リサイタル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、ウィグモアホール(ロンドン)でのリサイタルなどが予定されている。

Dublin International Piano Competition
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