山田和樹&日本フィルの『マーラー・ツィクルス』開催

 Bunkamuraは、山田和樹による『マーラー・ツィクルス』の開催を、日本フィルハーモニー交響楽団は、山田との「正指揮者」の契約を2年延長したことを発表した。
 『マーラー・ツィクルス』は2015年1月より3年にわたり、山田が日本フィルを振ってマーラーの番号付きの交響曲9曲を演奏する一大プロジェクト。Bunkamuraオーチャードホールを会場に、1年に3曲ずつ番号順にとりあげ、1プログラムごとに武満徹の作品をカップリングするのが大きな特徴だ。15年は第1期「創生」(第1番・第2番・第3番)、16年は第2期「深化」(第4番・第5番・第6番)、17年は第3期「昇華」(第7番・第8番・第9番)とそれぞれサブタイトルがつけられている。
 4月21日に行われた記者会見の席で、山田和樹は今回のツィクルスについての思いを次のように語った。
「自分の中で『それしかないだろう』という選択肢が積み重なって生まれた企画です。オーチャードホールで何か演奏するならば、会場の響き、大きさ、雰囲気などいろんな要素から“必然的に”マーラーとなりました。組み合わせる曲は、彼の歌曲や若い頃の作曲家の作品でなく、武満さんの作品しかないだろうと。そしてオーケストラも日本フィルでやりたい、“オンリーな”ものが凝縮されて実現したものです」
 プログラミングやマーラー演奏について、若杉弘、岩城宏之、武満徹、三善晃、山田一雄、渡邉暁雄という6人の“先人たち”からアイディアを授かったという。
「とくに若杉先生が3年間かけて3曲ずつ演奏したシリーズから大きなインスピレーションを得ています。『1番』をハンブルク稿で演奏するのもそうですね。マーラーだけでまとめず武満さんの作品と組み合わせることは、かつて若杉先生が発信していたことです」
 本格的にマーラーに取り組むのは今回が初めてというが、すでに作品と深く向き合っていることがうかがえる。
「『4番』以外は、初めてです。今回の“山場”は(自身と)距離を感じている『6番』『7番』。この後の『千人の交響曲(8番)』は声楽が入るので楽に取り組めると思いますし『9番』もイメージを持ちやすいと感じています」
問:Bunkamuraチケットセンター03-3477-9999
http://www.bunkamura.co.jp/orchard
日本フィル・サービスセンター03-5378-5911
http://www.japanphil.or.jp

(ぶらあぼ 2014年6月号小耳大耳から)
Photo:M.Terashi/TokyoMDE

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