エマニュエル・リモルディ&沼沢淑音が織りなす、華麗な2台ピアノの世界

左:エマニュエル・リモルディ ©amigraphy
右:沼沢淑音

 室内楽コンサート・シリーズ「日経ミューズサロン」に、二人のヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、エマニュエル・リモルディと沼沢淑音が登場。「華麗なるピアノ・デュオの世界」と題する一夜だ。リモルディはマンハッタン国際音楽コンクールでグランプリのほかポゴレリチ賞も受賞。音のひと粒ごとに宿る陰影の豊かさで、聴き手の耳をとらえて離さない。対する沼沢はポッツォーリ国際コンクールやシュニトケ国際コンクールで優勝。端然とした弾き姿ながら、作品の構成美を鮮やかに浮き彫りにする逸材だ。

 二人はモーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」で均整のとれた対話を聴かせ、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」やラヴェルの「ボレロ」2台ピアノ版では管弦楽のように奥行き豊かな響きを生み出すことだろう。プログラムにはさらに、久保哲朗の新作「不思議の国のアリス」の世界初演も加わる。精緻さと知性と遊び心——二人のピアニズムが交わる、刺激的な一夜に期待したい。

文:飯田有抄

(ぶらあぼ2026年5月号より)

第570回日経ミューズサロン エマニュエル・リモルディ + 沼沢淑音 華麗なるピアノ・デュオの世界
2026.5/27(水)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227
https://art.nikkei.com


飯田有抄 Arisa Iida(クラシック音楽ファシリテーター)

音楽専門誌、書籍、楽譜、CD、コンサートプログラム、ウェブマガジン等に執筆、市民講座講師、音楽イベントの司会等に従事する。著書に「ブルクミュラー25の不思議〜なぜこんなにも愛されるのか」「クラシック音楽への招待 子どものための50のとびら」(音楽之友社)等がある。公益財団法人福田靖子賞基金理事。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Macquarie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。