【CD】Résonance³/アンサンブル響

フルート3本のアンサンブル響のデビュー盤。委嘱新作のポルツ「丘を渡る風」は、3人の名前を音名にして素材としているのが面白い。第1楽章はアルト・フルートの無窮動に、フルートとピッコロの短い旋律が絡む。第2楽章では、コラール風和音のメロディが叙情的で繊細。可愛らしい終曲は楽しい。神㟢えり「パンデミック」は、コロナの「始まり・拡大・爆発・それから…」の4つの楽章からなり、わかり易い曲だ。神﨑自身も罹患しながら作曲した。「拡大」のミニマル風のエスカレートや、「爆発」の悲痛な叫びのようなぶつかりは、聴き応えがある。岩岡一志「カルメン・キャラメリゼ」は、技巧的で楽しい曲。
文:横原千史
(ぶらあぼ2026年5月号より)

【information】
CD『Résonance³/アンサンブル響』

フランソワ・ナルボーニ:共鳴するシランクス—ドビュッシーの作品による/ヴェロニク・ポルツ:Trio and Ko—丘を渡る風/堀悦子:3本のフルートのための二章/神㟢えり:パンデミック/岩岡一志:カルメン・キャラメリゼ

アンサンブル響【東條茂子 渡辺庸子 大木淳子(以上フルート)】

コジマ録音
ALM-148 ¥3300(税込)