新国立劇場2017/18シーズンラインナップ発表

 新国立劇場の2017/2018シーズンラインナップが1月12日、新国立劇場内で行われた説明会で発表された。新国立劇場は1997年10月10日、團伊玖磨のオペラ《建・TAKERU》で開場してから今年で20周年を迎える。その記念年に際し、同シーズン全公演を開場20周年記念として行い、以下の3公演を記念特別公演として上演する。飯守泰次郎オペラ芸術監督と宮田慶子演劇芸術監督は任期最後のシーズンとなる。
(2017.1.12 新国立劇場 Photo:M.Terashi/TokyoMDE)

◆オペラ
《アイーダ》(2018年4月5日初日)
《フィデリオ》(新制作、指揮:飯守泰次郎オペラ芸術監督、2018年5月20日初日)
詳細: http://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/170112_009606.html

◆バレエ
ニューイヤー・バレエ(2018年1月6、7日)

詳細: http://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/170112_009745.html

 また、オペラ、舞踊の各分野で以下の公演が新制作される。

◆オペラ
《神々の黄昏》(指揮:飯守泰次郎オペラ芸術監督、2017年10月1日初日)
《松風》(日本初演、2018年2月16日初日)
《フィデリオ》(指揮:飯守泰次郎オペラ芸術監督、2018年5月20日初日)
◆バレエ
『くるみ割り人形』(2017年10月28日初日)

左より)宮田慶子演劇芸術監督、飯守泰次郎オペラ芸術監督、大原永子舞踊芸術監督 Photo:M.Terashi/TokyoMDE

左より)宮田慶子演劇芸術監督、飯守泰次郎オペラ芸術監督、大原永子舞踊芸術監督
Photo:M.Terashi/TokyoMDE

 なかでも注目されるのは、11年にモネ劇場で世界初演され好評を博した細川俊夫のオペラ《松風》。オペラ《メデア》や《ディドとエネアス》を振付・演出し、音楽と舞踊、声楽が一体となった「コレオグラフィック・オペラ」という様式を確立しているサシャ・ヴァルツが演出・振付、糸を張り巡らせるインスタレーションなどで大規模作品を展開する塩田千春らが美術で参加する。
 現代邦人作曲家作品の日本初演、舞踊振付家の振付・演出、世界で活躍する邦人現代美術家という豪華なスタッフによる上演だ。
 飯守は芸術監督就任前の参与就任時から細川作品の上演を熱望していたという。

 また、リヒャルト・ワーグナーのひ孫であり、現バイロイト音楽祭総監督として注目を集める若き演出家のカタリーナ・ワーグナーが演出する《フィデリオ》は飯守自身「最も深い精神性と高貴な理想を表現した、まさに特別な演目であり、大きな節目や重要な記念に際して取り上げられる伝統があります。開場20周年に最もふさわしいこの作品を、世界のオペラ界をリードしていく演出家カタリーナ・ワーグナーを迎えて新制作で上演します。レオノーレはリカルダ・メルベート、フロレスタンはステファン・グールドという力強い組み合わせです」と語るなど、同シーズンの大きな話題となる。

 オペラではこのほか、平成29年度新国立劇場地域招聘オペラ公演として、びわ湖ホールが上演するギルバート&サリヴァンのサヴォイ・オペラ《ミカド》にも注目が集まる。

 バレエでは、14/15シーズンの開幕を飾った『眠れる森の美女』の改訂振付や、昨年上演された『Men Y Men』を振付したウエイン・イーグリングが日本人デザイナー達とともに新国立劇場バレエ団版『くるみ割り人形』を新制作。“少女クララの夢”の中で女性として成長していく物語で、古典をベースにチャレンジングな『くるみ』となった、としている。
 大原永子舞踊芸術監督は「牧阿佐美版など、これまでの『くるみ』はこの大きな素晴らしい劇場に合った上演で、地方公演に持って行くには大変でした。これからは地方公演も増やしていきたいということで、いろんな意味を込めて新制作としました」と語った。
 ダンス公演では、「舞踏の今」として、世界で活躍するダンス・カンパニー山海塾と大駱駝艦・天賦典式の公演を行うほか、びわ湖ホールで好評を博したメディアアートのダンスパフォーマンス、ダムタイプの高谷史郎『ST/LL』などを上演する。

 演劇は、「世界を映し出す」をテーマに8演目を上演する。芸術監督の宮田慶子は、2期8年間を芸術監督として務めた最後の年で同劇場20周年ということから、それにふさわしい贅沢で冒険的なラインナップとしたと語る。
 今シーズンの演出家には、これまで芸術監督を務めた鵜山仁、栗山民也、宮田、次期芸術監督の小川絵梨子の4人が並ぶ。
 岩切正一郎の新訳『トロイ戦争は起こらない』で開幕し、新国立劇場のシェイクスピア歴史劇シリーズとして『ヘンリー五世』を上演。
 宮田監督の最終シーズン最後を飾るのは、『蓬莱竜太新作』。宮田は「最後は新作で締めくくりたいと思っていました。ますます磨きのかかっている同時代の劇作家・蓬莱さんの作品がどうようなものになるのか、とても楽しみにしています。在籍期間で64本の作品を上演してきたと考えると感慨深いです。最後の1年、気を抜かずにやりたいと思います」と意気込みを語った。

なお、下記日程で一般を対象とした説明会が開催される。
■飯守泰次郎 オペラ芸術監督による2017/2018シーズン演目説明会
2017年1月22日(日) オペラ「カルメン」公演終了後
   (14:00開演・上演予定時間約3時間40分)
会場:オペラパレス客席
※入場無料
■大原永子 舞踊芸術監督による2017/2018シーズン演目説明会
2017年2月18日(土)「ヴァレンタイン・バレエ」14:00公演終演後  
会場:オペラパレス客席
※入場無料

新国立劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/