阪哲朗・鈴木愛美ら豪華出演陣、「びわ湖の春 音楽祭 2025」~大人も子どもも、充実した大型連休の幕開けを!

 今年もびわ湖ホールでは4月26日、27日の2日間、大型連休最初のお楽しみ「びわ湖の春 音楽祭」が開催される。「2025年度の年間テーマは“挑戦”に決定。昨年のテーマ“夢と憧れ”を現実にするため、臆せずに挑む気持ちを大切にしたいのです。来年上演する歌劇《トゥーランドット》のカラフのように! 出演者たちの“挑戦”を意識したプログラムにご期待ください」。本音楽祭の記者会見に臨んだびわ湖ホール芸術監督の阪哲朗は語った。

阪 哲朗 ©Takashi Imai

 規模としては、有料公演が15公演(大、中、小ホール)、無料公演が10公演(中ホール、メインロビー)と昨年並みに盛況。無料公演だけでも十分楽しめ、飲食・物販ブースも充実しているので祝祭ムードを満喫できる。しかしせっかくなら、事前に公式パンフレットやYouTubeなどで出演者のチェックをオススメする。この音楽祭に出演するのは超一流のアーティストばかり。有料公演と無料公演を組み合わせて自分だけの鑑賞プランを作り、複数の公演を聴いて過ごす1日は至福のひと時。有料公演は休憩無しの45分が中心で、チケットはほとんどが1,650円から2,750円(18歳以下は550円から1,650円)と手頃な料金設定となっているのも嬉しい。

左より:鈴木愛美/並河寿美/ハンスイェルク・シェレンベルガー ©Gerhard Winkler

 音楽祭のホストオーケストラは、阪監督が指揮する京都市交響楽団。26日のオープニング・コンサートでは、昨年の浜松国際ピアノコンクールの覇者・鈴木愛美がベートーヴェンの協奏曲第4番を奏で、2025年度のホール主催オペラ《メリー・ウィドウ》と《トゥーランドット》で主役を演じる並河寿美(ソプラノ)が華やかに歌い上げる。27日、ファイナル・コンサートでは元ベルリン・フィルのハンスイェルク・シェレンベルガー(オーボエ)がR.シュトラウスのコンチェルトを見事に聴かせてくれるに違いない。他に大ホールでは高校吹奏楽部の強豪校、箕面自由学園高校(4/26)と京都橘高校(4/27)がマーチングを披露する。

 中ホール公演は、両日共に京都フィルハーモニー室内合奏団が「0歳児からのコンサート」で、お子さまのコンサートデビューをお手伝い。そして26日はびわ湖ホール声楽アンサンブルと滋賀県高等学校合同合唱団の共演を、阪監督が指揮。27日には、今年度初開催された第1回びわ湖ホールピアノコンクール1位受賞者コンサートを開催。こちらは入場無料となっている。

びわ湖ホール声楽アンサンブル

 例年、完売続出の小ホールは1日4公演で、出演者の魅力が伝わるリサイタルを開催。26日は上野通明(チェロ)による邦人作品の無伴奏演奏から始まり、片岡リサ(箏、歌)とヴァイオリン、ピアノによるコラボ、シェレンベルガーのリサイタル、グリーグ国際ピアノコンクールの覇者・石井楓子のソロへと続く。27日は、パブロ・エスカンデ(チェンバロ、ピアノ、作・編曲)とチェロ、チェンバロによるアンサンブル、村上寿昭が指揮するびわ湖ホール声楽アンサンブル公演、木琴奏者・通崎睦美のルネサンス・バロック音楽選、そして最後に鈴木愛美によるシューベルト「幻想」ソナタで、小ホールの全スケジュールを終える。

 この音楽祭は、幼いうちから本物の音楽に触れてほしいと、3歳以上の子どもから入場が可能となっている。そして音楽祭の前後には、びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演する関連公演も各地で行われる。「びわ湖の春 音楽祭2025」の開催が待ち遠しい。
文:磯島浩彰

びわ湖の春 音楽祭 2025 ~挑戦~
2025.4/26(土)、4/27(日) びわ湖ホール
※音楽祭の詳細は下記ウェブサイトにてご確認ください。
問:びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136
https://festival.biwako-hall.or.jp/