植村理葉(ヴァイオリン)

フランス近代作品とツィンマーマンの“無伴奏”に挑む

©K.Miura
©K.Miura
 ドイツやスイスに学び、数々の国際コンクールで優勝や入賞の実績を重ねて、国際的な活動を展開しているヴァイオリンの植村理葉。ピアノの名手・岡田博美と臨んだ、ラヴェルのソナタを中心としたアルバム(カメラータ・トウキョウ)も、非常に高い評価を得ている。
 今回のリサイタルは、気心の知れた、その岡田との共演。まずは40年を隔てて書かれた、フォーレの2つのソナタを枠組みに。「特に第2番の演奏機会は稀ですが、対位法や和声、動機が有機的に組み込まれ、ひとつの生命体のよう」と植村。そして、スペイン内乱で命を落とした詩人ガルシア・ロルカに捧げられ、「ローザンヌ音楽院で師事した、ピエール・アモイヤル先生による演奏があまりに衝撃的で、いつかプログラムに加えたいと望んでいた」というプーランクのソナタを。さらに、「2011年にベルリンの壁建設50周年のコンサートに招かれた際、演奏しました」と話す、20世紀ドイツのベルント・アロイス・ツィンマーマンの無伴奏ソナタを配した。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年3月号から)

4/17(日)14:00 東京文化会館(小)
問:カメラータ・トウキョウ03-5790-5560
http://www.camerata.co.jp