【SACD】ショスタコーヴィチ:交響曲第2番「十月革命に捧げる」・第3番「メーデー」/井上道義&大阪フィル

 井上道義の大阪フィル首席指揮者退任後の定期演奏会ライブ。当日はこの2曲にバーバーの協奏曲という難曲揃いの挑戦的プログラムで、会場で聴いてその出来の良さに舌を巻いたものだった。その完成度の高さはこのディスクでもよく解る。2曲はいずれも20代初めの若きショスタコーヴィチが、持てる力を詰め込んで誇示するかのような超難曲のシンフォニー・カンタータ。第2番では中間の27声部にも達する複雑なフガートを大阪フィルが見事にこなしている。第3番では不思議に抒情的な中間部の前後で、錯綜したトゥッティがおどろおどろしく疾走する。大阪フィル合唱団の凛々しい歌声も出色の出来だ。
文:横原千史
(ぶらあぼ2021年9月号より)

【information】
SACD『ショスタコーヴィチ:交響曲第2番「十月革命に捧げる」・第3番「メーデー」/井上道義&大阪フィル』

ショスタコーヴィチ:交響曲第2番「十月革命に捧げる」、同第3番「メーデー」

井上道義(指揮)
大阪フィルハーモニー交響楽団
大阪フィルハーモニー合唱団

収録:2018年3月、フェスティバルホール(ライブ)
オクタヴィア・レコード
OVCL-00689 ¥3520(税込)