独特の感性で作曲家のパーソナリティを描き出す
「災禍にある今こそ、人間にとって文化がどれほど大事か、見直す機会では」と、ドイツを拠点に活躍するピアニスト 古畑祥子は言う。2回目となる帰国ツアーは「ショパンの愛、シューマンの愛 それを支えた女たち」と題し、2人の作曲家による佳品を軸に、ジョルジュ・サンドとクララ・シューマンの存在にスポットを当て、個性的な解釈で魅せる。
武蔵野音楽大学を卒業後に渡独し、デトモルト、デュッセルドルフの両音楽大学大学院に学んだ古畑。欧州全域で演奏やプロデュースを手掛け、2017年にはニューヨークのカーネギーホールでもデビューを飾った。
ステージでは、「別れの曲」「革命のエチュード」などショパンの傑作に、シューマン「交響的練習曲」、名ピアニストで作曲家でもあったクララの「ロベルト・シューマンの主題による変奏曲」を弾く。ショパンでは小説家だったサンドの手紙の朗読も交えながらの演奏。「2人の女性の力なしに、彼らは世に出ることができなかったかも。そんな分かち難い存在に光を当てられれば」と語る。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2021年6月号より)
2021.7/7(水)19:00 大阪/ザ・フェニックスホール
7/9(金)19:00 愛知/電気文化会館 ザ・コンサートホール
7/11(日)14:00 サントリーホール ブルーローズ(小)
7/15(木)19:00 福島/いわき芸術文化交流館アリオス
問:SF Music Promotion 050-6863-1369
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