《サントリーホール ARKクラシックス》10月開催

レジデント金管アンサンブル ARK BRASS 始動！

6月9日(水)、サントリーホール ブルーローズで、《サントリーホール ARKクラシックス》内容発表会が開催された。ARKクラシックスは、ARK Hills Music Weekのフィナーレを飾る音楽祭として10月8日〜10日の3日間、サントリーホールとアーク・カラヤン広場を舞台に、ピアニストの辻井伸行とヴァイオリニストの三浦文彰がアーティスティック・リーダーをつとめ、彼らが呼びかけたメンバーによるARKシンフォニエッタやゲスト・アーティストを迎え開催される。

さらに今年は、そこにレジデント金管アンサンブルとして結成されたARK BRASSが加わる。国内トップオーケストラの首席奏者をはじめとした実力者たちが顔を揃える。

◎ARK BRASS
トランペット：佐藤友紀※　長谷川智之　尹千浩　重井吉彦
ホルン：福川伸陽※
トロンボーン：青木昂※　鳥塚心輔　高瀬新太郎　藤井良太
テューバ：次田心平※
※ARK BRASS コアメンバー
（上記は2021年10月参加メンバー。公演日により一部参加メンバーが異なる） 

テーマを「フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル（PJBE）へのオマージュ」と題し、PJBEの基本スタイルである十重奏とスタイリッシュな金管五重奏によるプログラムが予定されている。会見には、アーティスティック・リーダーの辻井伸行、三浦文彰2人と、ARK BRASSよりトランペットの佐藤友紀（東京交響楽団首席奏者）、ホルンの福川伸陽（NHK交響楽団首席奏者）が登壇した。

今回、モーツァルトの交響曲第29番と41番「ジュピター」を指揮する三浦は、次のように語った。
「ARKシンフォニエッタは、毎回新しい発見をみんなで感じながら演奏している素晴らしいオーケストラ。今回、シンフォニーを初めてこのオーケストラで振らせてもらえこることが楽しみであり、大きなチャレンジになると思う」

一方、辻井は初披露となるベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番への期待を寄せた。
「今年で4回目になるが、室内楽や協奏曲、ソロリサイタルと幅広い音楽を聴いてもらえることが勉強になり、仲間と演奏できるのが楽しみ。今回はベートーヴェンの協奏曲4番は新しく取り組む作品、シューベルトの「ます」、三浦さんとベートーヴェンのソナタ「春」などお届けし、皆さまに楽しんでいただける音楽祭にしていきたい」

続いて佐藤がARK BRASSの特徴について述べた。
「ARK BRASSのコンセプトとして。1970年代から80年代にかけて一斉を風靡しフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル（PJBE）の偉業を称えて、リスペクトの思いを込めて彼らのレパートリーを僕らのテイストで演奏していきたい。PJBEは様々な編成を取り入れていたが、中でも十重奏がオーソドックスな形になっていた。今後、日本でも十重奏の熱が高まるようそのスタイルを取り入れ活動していきたい」

福川はARK BRASSにかける思いを語った。
「実は、僕自身は金管アンサンブルを経験してこなかった。ホルンはいろんな楽器と一緒にアンサンブルができる楽器だが、クラシック音楽の歴史の中では浅いので名曲に出会えなかった、そして音楽的な会話をするという意味で演奏することが難しい。しかしARK RASSのコアのメンバーとリハーサルをするなかで、弦楽器や木管楽器、ピアノと同じようなレベルの音楽的会話ができ、本当にこのアンサンブルをやりたいと思った」

9月1日には、ARK BRASSのデビューCD『イージー・ウィナーズ〜PJBEへのオマージュ』（エイベックス・クラシックス）の発売も予定されている。
ARKクラシックスのチケット発売日は、全公演とも6月27日。