トップ・プリマと仲間たちが織りなす美の饗宴
名実ともに当代随一のバレリーナとして活躍するアリーナ・コジョカル。愛らしい少女の純情から成熟した女性の感情の機微までを体現し、役を生きる名花が、2012年、14年に続いて日本で座長公演を行う。
このシリーズの眼目はパ・ド・ドゥや小品だけでなく一幕物を通して本格的に「作品」を見せることだ。びわ湖ホール公演では名匠アシュトンがデュマ・フィスの『椿姫』を基につむいだ『マルグリットとアルマン』を披露。マルグリットはコジョカル、アルマンは自伝映画で注目された気鋭セルゲイ・ポルーニンが演じ、ドラマティックな舞台を展開する。『ドン・キホーテ』よりディヴェルティスマンでは華麗な妙技の数々を楽しめるだろう。
他の出演者もコジョカルの公私にわたるパートナーのヨハン・コボーをはじめ、フリーデマン・フォーゲル、オシール・グネーオ、ナンシー・オスバルデストンらスター揃い。極上のバレエの饗宴を満喫したい。
文:高橋森彦
(ぶらあぼ2020年2月号より)
2020.2/11(火・祝)14:00 びわ湖ホール
問:びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136
https://www.biwako-hall.or.jp