神奈川県民ホール ファンタスティック・ガラコンサート

キーワードは“フィギュアの名曲”


 バレエとオペラ、そしてオーケストラ・コンサートと、3つの芸術が同時に堪能できてしまう“おいしいとこ取り”が好評を呼ぶ、神奈川県民ホールの《ファンタスティック・ガラコンサート》。今回は「氷上の舞・宴」と題して、来年開催の冬季オリンピックにちなみ、フィギュアスケートで使われた名曲を中心に構成。司会は人気俳優の別所哲也が務める。
 年末恒例のガラコンサートだが、今年はホール改修のため前倒しの開催に。オペラ・ステージのソリストは、砂川涼子(ソプラノ)、林美智子(メゾソプラノ)、大澤一彰(テノール)、上江隼人(バリトン)ら実力・人気ともに最高の布陣。ビゼー《カルメン》やヴェルディ《椿姫》などから、名アリアの数々を披露する。
 そして、バレエ・ステージには、地元・神奈川出身で国際的に活躍する上野水香と、公私ともにパートナーである高岸直樹が登場。高岸の振付によるリスト「愛の夢第3番」など、息の合った踊りで魅了する。そして最後は、ここまでの演奏も担当する、松尾葉子指揮の神奈川フィルハーモニー管弦楽団が主役に。ソリストに務川慧悟を迎えてのラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」など、名旋律をたっぷりと聴かせる。
 選曲や構成も担当する、指揮の松尾は「一流の歌い手や踊り手によるオペラのアリアやバレエ、ピアノ曲、そしてオーケストラ曲が同時に楽しめるのが、このステージの面白さ。ご満足いただけるものになるので、ぜひ期待していただきたい」と自信を覗かせている。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2013年11月号から)

★11月30日(土)・神奈川県民ホール
問 チケットかながわ045-662-8866
http://www.kanagawa-arts.or.jp