ゲルギエフがPMF2019/20について語る

Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE

 札幌を拠点に長年にわたり開催されている夏の音楽祭「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)」芸術監督のワレリー・ゲルギエフが、ミュンヘン・フィルのツアーで来日中の11月30日に都内で記者懇親会を行い、PMF2019/20についてのプランを語った。
 「PMF2019では、PMFオーケストラと共にショスタコーヴィチの交響曲第4番を取り上げます。このオーケストラは、今まで数々の難曲に挑んできましたが、常に音楽的にも技術的にも素晴らしい演奏をしていますので、来年のこの作品でも期待に応えてくれるはずです」とオーディションで世界中から選ばれた若い音楽家が参加する同オーケストラを讃えた。
 「私が組織委員長を務めるチャイコフスキー国際コンクールが2019年6月に開かれ、この回より木管・金管楽器部門を新たに設けますが、木管の優勝者(ゴールドメダル)をPMF2019のオーケストラ公演のソリストとして迎えます。このコンクールは今までに多くの若い才能を紹介してきましたので、今回も楽しみにしていてください。また翌年のPMF2020では、18年にオープンした札幌文化芸術劇場hitaruで、モーツァルトの歌劇《ドン・ジョヴァンニ》を私の指揮、PMFオーケストラ、マリインスキー劇場のプロダクションと歌手陣で上演します。PMFとしては初の本格的なオペラです。キャストの中には、もしかすると19年のチャイコフスキー国際コンクールで優秀な成績をおさめた新しい才能が加わっているかもしれません」と述べた。

パシフィック・ミュージック・フェスティバル
https://www.pmf.or.jp/