ギタリストが掘り下げる古楽の魅力
今年で第8回を迎える《Hakuju ギター・フェスタ 2013》が、晩夏のHakuju Hallにて3日間にわたり開催される。
今回のテーマは「バロック」。古楽に焦点を当てて、ギター音楽の多彩さ、奥深さを伝えてくれる3日間となりそうだ。
第1日(8/30)は、第1部に荘村清志、福田進一の二人のギタリストとヴォーカル・アンサンブルカペラが出演、ルイス・デ・ナルバエスやジョスカン・デ・プレ、ビクトリアらの中世・ルネサンス音楽がとりあげられる。第2部は名手グレアム・アンソニー・デヴァインのソロで、バッハ、ブリテンらの作品が演奏される。ブリテン作品は「ジョン・ダウランドによる夜想曲」。これは聴きもの。
第2日(8/31)は、第1部が荘村清志、福田進一によるバッハ、第2部ではこの二人のデュオと、デヴァイン、山田岳が加わったクァルテットでバッハを楽しめる。また、話題のピアニスト&作曲家、フランチェスコ・トリスターノの新曲の世界初演も聴き逃せない。いったいどんな作品が誕生するのか、注目は高まるばかりだ。加えて、同日は「旬のギタリストを聴く」と題して、山田岳によるリサイタルも開かれる。福井とも子、鈴木治行、パトリシア・アレッサンドリーニ、マウリツィオ・ピサーティの現代作品が並ぶ。
最終日(9/1)はヴィヴァルディでフェスタを締めくくる。前述のギタリストたちに大萩康司も加わり、弦楽四重奏とともにトリオ、協奏曲が次々と演奏される。フィナーレにふさわしく、華やかで愉悦にあふれたひとときになることだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2013年7月号ぴっくあっぷ から)
★8月30日(金)、31日(土)、9月1日(日)・Hakuju Hall
問Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp